D.W.ニコルズ。今時こんなに暖かく、心洗われる音楽を奏でているバンドはそういない。ポップかつハッピー、すっと心に染み入るメロディはイメージで言うと春。なにかと肩肘張っていなきゃ生きていけない2000年代の現代人にとって、この音楽は究極の心のよりどころになるかもしれない。そんなニコルズのヒミツを、アコギをかき鳴らし歌う、わたなべだいすけに聞いた。 ―D.W.ニコルズというバンド名ですが、どのような意味があってつけたのですか? わたなべだいすけ:「そもそものバンドの始まりが、弾き語りをしてた僕がバンド形態でやる、っていうところからスタートしているので、自分の名前を入れたいと思ってたんです。わたなべだいすけバンドでもよかったんですけど、それだとあからさますぎるので(笑)イニシャルのD.W.を入れようと。D.W.っていうイニシャルからパッと思いついたのがC.W.ニコルさん(作家)だったのでそこから”ニコル”を拝借して、バンドだから複数形にしようか、ってことでD.W.ニコルズになりました。」 ―なるほど、寺内タケシとブルー・ジーンズみたいな感じですか?(笑) わたなべだいすけ:「そうですね(笑)」 ―D.W.ニコルズのやってることって、CDを聴いてもライブを見ててもすごくほっこりするんですよね。これは弾き語りの時から方向性は変わってないんでしょうか? わたなべだいすけ:「全然変わってないですねー。むしろ、バンドになってからより強まったんじゃないかって思ってます。より明るく、よりポップに、より大勢の人に向けてやるようになりましたね。」 ―すごく自然体でもありますよね? わたなべだいすけ:「それはずっとそうですね。自然体の言葉で、着飾ったメロディーとかも嫌だし、身の丈を超えた言葉も嫌だし、って思ってるからですね。」 ―イメージできるものが森とか・・・まさにスタジオジブリのような世界とか。 わたなべだいすけ:「それは山と海に囲まれて育ってきたっていう環境も影響してると思います。」 ―それにしても、今のこの世の中よくこういうタイプの4人が集まりましたよね。みんなすごく自然体で。 わたなべだいすけ:「それはよく言われますね。奇跡的に集まった4人だよね、って。それが奇跡的なことだって実感はあんまりないんですけどねー。僕は実質これが初めてのバンドになるので。」 ―では、メジャーデビューシングルとなる『マイライフストーリー』についてお聞きします。これは前々からあった曲なんでしょうか? わたなべだいすけ:「そうですね、ちょっと前からあった曲なんですけど、1発目にはこれがピッタリだろうって。」 ―歌詞の内容的にもこのタイミングにピッタリな曲だと思いました。曲を作る時って、作るって決めてから取り掛かるんですか?僕は、わたなべさんって天才だと思ってるんで、ギターを持ったらギターを持ったらどんどん出来ちゃうんじゃないか、ってイメージだったんですけど(笑) わたなべだいすけ:「だったら良いんですけどねー(笑)いつも探してますね、暇さえあれば。それで、それをまとめていって・・・」 ―さくさく出来ているわけじゃないんだぞ、と(笑)アレンジに関しても、こういう曲と詩から導かれるものに、無理なく自然なものに収まってるな、って気がします。 わたなべだいすけ:「ほんと皆が僕の気持ちを汲んでくれて、アレンジをしてくれてます。」 ―D.Wニコルズにとってのライブはどんなものでしょうか? わたなべだいすけ:「コミュニケーションの場、ですね。メンバー同士もそうですし、ニコルズとお客さんのコミュニケーションの場でもあるって思ってて、それがなくなってしまうとすごく血の巡りが悪くなるといいますか・・・不可欠なものですね。」 ―曲に対するアプローチって、曲を作っている時もライブしてる時も一緒でしょうか? わたなべだいすけ:「そうですね、アレンジが固まってきたらライブでやってみて、そうするとまたそこで曲が育つので、育てたい曲はライブでやるようにしてますね。」 ―結成して4年目ですよね。ニコルズが持ってるその揺るぎない感じって、結成当時からあったんでしょうか? わたなべだいすけ:「いやー、揺らぎまくってましたよ、最初は。僕がエレキギターだった時もありましたし。そこで色々と模索して、アコギを弾くようになったんですけど、やっぱりエレキが必要だ、って感じて。そこからメンバーチェンジもありましたし、ようやく今のメンバーで落ち着くことができました。」 ―運命の出会いを果たしたんですね。・・・ってちょっとくさいようなことを言っても大丈夫な空気感があるんですよね(笑)えー、ではこのレコ発ツアーのお話を。10月23日、ell.FITSALLでライブがありますが、ツアーの構想はもう出来ていますか? わたなべだいすけ:「そうですねー、シングルリリースのツアーということなので『これから更に頑張りますよ』っていうご挨拶ツアーな感じで行こうかな、って思ってます。新曲もたくさんやれたらいいなって思ってます。」 ―曲ってたくさんあるんですか? わたなべだいすけ:「曲はたくさんありますねー。弾語りの時の曲をバンドでアレンジし直したりするのと、純粋に1から書いてというのを平行してやっているので。」 ―メジャーデビューした後って、ストックが切れた時の恐怖ってのをみんな持ってる気がするんですよね。 わたなべだいすけ:「そうですね。それは結構前から準備して、たくさん書くようにしてたので。周りの人からの助言もありましたし。」 ―ニコルズってきっと応援してくれる仲間が多いと思うんですよ。実際僕の周りにもたくさんいて。きっと、みんなわたなべさんに救いを求めてるんですよ(笑) わたなべだいすけ:「そうなんですかね(笑)まぁでも、メジャーでやるからには何かしら足跡をちゃんと残したいな、って思っているので。」 ―揺るぎない地位の人たちっているじゃないですか?例えばミスチルだったり、ドリカムだったり。それこそ、そこまでいってほしいなー、って思ってます。 わたなべだいすけ:「やるからにはてっぺんとるつもりでやりますので。そこに向かってやるべきことをちょっとずつやっていって、志は高くやろうかな、と。」 ―それではオオスプレスを読んでいる方に向けて、最後に一言いただけますでしょうか。 わたなべだいすけ:「ツアーをやれるチャンスがある時は、常に名古屋には行きたいと思ってます。見たことない人は1度見ていただいて、見たことある人は毎回見に来てください!!」 |
D.W.ニコルズの次回ライブは・・・ |
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