![]() ELLが無くなる日・・・? ミレニアム、2000年問題、と大騒ぎしていたのが随分昔のことのように思われませんか?あー、そんなこともあったね…と言ってやり過ごす事がらのいかに多いことか!時代はますます加速しながら回転し続け、私達はそのスピードにめまいを感じながらも無意識に何とかしてついていこうとして、結果として「だりー」。でもちょっ待って。スピードって何?ついていくってどういうこと?誰が起こしているか分からないような流れにのっかること?だからといってそれを全く無視するわけにはいかないのはよく分かっている…。 そんな時、囁かれ始めたひとつの噂が… 「ELLが引っ越す?」 ついにELLもあのスピードについていけなかったのか?ていうかそんなもの気にしていたのかな?というわけでまずはELL存亡の真相をお教えいたします。 77年にオープンして以来23年間一貫してROCKのライブハウスとして続いてきましたエレクトリックレディランドが、この度とうとう引越しすることとなりました。戦前からある中区でも一番二番に古い古い西大須ビルで77年12月に開店して以来、改装に改装を重ねてきましたがもう限界です(効かないエアコン、頭をぶつける入り口、匂うトイレ、低くて見えないステージなどなど)。そこで今回数年前から画策していた移転プランをやっと実現することとなりました。移転先はもちろん大須です。地下鉄「大須観音」の1番出口から北に徒歩30秒、雨に濡れない距離です。伏見通り沿いに新しいELLは誕生します。当初はテナントとして入居できる物件を探していました。幾つもの候補を検討したのですがどれも帯に短し襷に長し、音漏れ、天井高、柱、搬入口など、どれをとっても満足できるものはありませんでした。で、ゼロから作ることにしました。まっさらから作れば文句ないだろうというわけです。もちろん全部借金です。完成は今年の7月の予定で現在工事中です。 23年前はまだライブハウスというものも少なくて、ELLを作った当時はこれでも広い方のライブハウスでした(信じれないかもしれませんが)。そしてステージも高いほうだったのです。スタンディングというワードはまだ発明されていませんでした、総立ちと言っておきゃくサンは最初ライブが始まる時は座っててライブが良いときにだけ立ち上がるもんでした。今ではイスがあるほうが珍しいくらいです。全国どこのライブハウスの楽屋にもトイレはありませんでした。音響や照明も日本のライブハウスの中ではけっこうなレベルのものでした。しかし時代はいつのまにかELLを追い越してしまいました。古き良きライブハウスとして皆さんに親しまれ、またいろんなバンドにステージの上や番組でトイレがくさいだのなんだのとさんざん言われ続けましたが、もうこれでおさらばです。地上3階建てで1Fの客席は今よりも広くなります。そしてそれ以上にステージも大きく、楽屋にもたっぷりスペースをさいています。搬入も楽器車から高低差なしでステージまで行けます。客席にも段差を設け、背の低い人でも見やすいステージです。新しいELLの詳細や工事の進展状況はこの大須便りでも毎月お知らせしていきますのでご注目ください。 なーんだ無くなるわけじゃないんだ・・・と思った人、甘いですね。まだ工事中といってもまだ柱も打ってないし、だいたいその前に大地震でも来た日には…。そして「新しいELL」って何だろう?「変わらないELL」ってあるんだろうか?尽きないギモンにも、これからの連載の中で答ええていけたらと思います。 とりあえず地震来たらさようなら。 |