好評連載
しゃちの部屋第40回

 思わず涙が出てしまうような、そんなライブを皆さんは経験したことがありますか?僕は先日、「ヌーノ・ベッテンコート」のライブを観に行って久々に大泣きしてしまいました。「ヌーノ・ベッテンコート」と言えば、いぜんこのコーナーでも僕が影響を受けたバンド「エクストリーム」のギタリストとして紹介したことがありますが、現在はバンドを解散し、ソロで活動しています。(ちなみに、Voゲーリー・シェローンはヴァンヘイレンに加入)僕は、エクストリームの来日公演には毎回欠かさず観に行ったほどのオタクぶりで、本当にメチャ×100ぐらい好きなバンドでした。(最後の来日公演となったツアーで、ヌーノが投げたピックをゲット!…かなりミーハー?でも家宝)
 そんな僕なのに二年前、ヌーノがソロになって初めての来日公演には行っていないのです。本来なら、ツアー全てのステージを追いかけて観に生きたかったぐらいなのに、ちょうどその頃ハニーハニーはレコーディング真っ最中で、また運の悪いことに自分達とのライブとも重なったりして、ことごとくその夢は断ち切られました。エクストリーム解散後、ひとりぼっちになってしまったヌーノはとりあえずソロアルバムを出したはいいが、二枚目が出る保証はどこにもなかったし。「もう二度と会えないかもしれない…」な〜んて、その時は本当に違う意味で泣きそうでした。
 しかし!さすが我が師「ヌーノ・ベッテンコート」きっちり二枚目を出して来ました。しかも今度は「モーニング・ウィドウズ」というバンドで。これがまた前作にも増して「これぞヌーノ!」という作品のオンパレードです。(必聴!必聴!必聴!)僕はこのアルバムを手にした時、喜びと同時に「ホッ」と胸を撫で下ろしました。そしてその日から、「今度の来日こそは絶対追いかけるぞ!」と意気込んでいました。でも神様はなんて意地悪なんでしょうか。今回のスケジュールもキレイに全部重なっていたのです。人生最悪とも言えるこの出来事に、僕はぶつけようのない怒りをおぼえ、これほどまで神を呪ったことはありませんでした。「人生なんんて所詮こんなもんかなぁ〜」なんて諦めかけていた矢先、地獄からイッキに天国に昇るようなニュースが入って来たのです。それは「追加公演決定!」(さすが天才「ヌーノ・ベッテンコート」)僕は嬉しさのあまり、この時点で半分泣いていました。即チケットを買い、それから待ち遠しい日々が続きました。ライブの日が近づいてくるにつれ「ワクワク」して、前夜は眠れませんでした。こんな事は学生時代に、なけなしの小遣いをはたいてライブに行っていた頃以来です。
  当日ヌーノはそんな僕の期待に応え(?)最高のステージを見せてくれました。そして最後に、「僕はライブ中、どの場面で泣いたか」という皆さんからの疑問にお答えしましょう。恥ずかしながら「客電が消えた瞬間」から最後まで号泣してました。きっとヌーノからは見えていたんだろうなぁ。「今度はあまり泣かないからさぁ、また来てねヌーノ。」

Photo