OOSU PRESS
2001 Dec NO.114

ニューヨーク特派員報告
第8回

僕のアメリカ合衆国


アメリカのことを初めてしったのは、小学校の社会の授業の時でした。第二次世界大戦、エジソンの発明、ライト兄弟の飛行機、フランクリンの避雷針、自由の国・・・。高校生のときブルーススプリングスティーンが『Born In The U.S.A.』を発売し、ボブゲルドフが『We are the World』という欽チャンの『24時間テレビ』のような世界規模のチャリティーコンサートをひらき、世界初同時生中継をし、同時に60年代、ベトナム戦争の泥沼のまっただ中、ステージでマスを描いたジムモリスンにとりつかれ、僕は、日本の社会から脱落し、その反社会的姿勢こそがロックと信じ、メディアによってデフォルメされた世界や、アルバートホッフマンの麦角アルカロイドからウイリアムバロウズのカットアップまでをRootsという媒体を通し、最初にWTCで爆弾テロがあるまで名古屋で活動してました。

93年、ぼくはそのアメリカを目の当たりにしました。ステータスを玉砕して、ルーツをたどり、ニューヨークの地を始めて踏んだ第一印象は『デカイ!!』、人も、車も、ビルも、ステーキも・・・吃驚しました。歴史が浅く、移民によって構成され、保守派とのコンフリクトが極めて少なかったが為にどの国よりも速やかに新しい概念を秩序としました。その『自由』であるということは、責任を個人に委ねられている事だと解釈しました。底しれない人間の可能性は更に進化して行くべき社会の構築にあると感じさせられました。なぜなら、N.Y.Cは世界旅行をせずに世界中のひとと触れあう事ができるからです。

2週間前にベネフィトライブをアートリンゼイらとともに、演りました。その時ほとんどのアメリカ人は寄付金をアフガンの女性へ宛てがうことを希望しました。完璧にトラウマタイズされてる街のあちこちでは、8月以来に会う友人とはきまって9/11の話しになって息詰まり、クラスのディスカッションでは、反戦派が被災者派と衝突したりします。林立する1の文字だけで目に涙を浮かべる人もいるのです。今日ははハロウィンです。FBIからは最高度の警戒を呼び掛けられています。ぼくは、この一時ひとときを大切にし、人類の明るい未来を信じています。

10/31/01 5:00AM

モクノアキオは94年に渡米、最近『知的体系の音響パラシュート』をリリースしました。80年代に破壊をモットーとした僕は今、構築する段階にやっと辿り着いたのです。

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