勝手に新連載
しゃちの部屋第1回

 あーあー。おっほん。はじめましてエッセイ尾形です。うそ。やぶいぬのVo・Gをやっている犬男(いぬお)といいます。なんと、今月からこの大須便りに、「僕がこの社会を生きててふと思うこと」をただ書きたおすだけのコーナーができちゃいました。テーマは必然的に普遍的な事とか、なかなか解決しないような事になると思います。毎月何が飛び出すかどこに向かうのか、僕にもよくわかんないけど、少しでも君の日々の戦いに役立てばいいと思ってます。

 犬男の2000年1月― 現代社会での男と女について 日本の社会では、男と女のイメージってまだまだ無意識のうちに押しつけられてる気がする(この期におよんで)。単純に男は強くたくましく、女は優しく美しくあれというふうに。今どきそんな事言う人はいないよ、と思うかもしれないけど、結構深く根づいてる。正直最近まで僕自身もどっかにそういうイメージがあったかもしれない。でも今はほんとにそういうイメージって違うと思う。

 僕は3年前に大学を辞めてからというもの、音楽活動をしながらいろんな仕事をして、いろんな人に出会ってきた。そうしてるうちに、最近やっと自分の「現実」を直視する能力が身に付いてきた。わかりやすく言えば―目の前で起きる「ある瞬間」に自分の正常な精神状態で思いっきり参加できる―みたいなことなんだけれど、これって案外難しかったりするんだよね。ところがどっこい女の子って何気なくそれができちゃうんだよね。目の前の「現実」「ある瞬間」「人間」に対して、いつも冷静な自分であれる。すごいと思う。男は(というかちょっと前の僕とかは)そういう現実と対峙した時、いつも正常な自分が定まらなくて、結局勢いでごまかすか、嵐が去るのをじっと体操座りして待つかどっちかだったんだよね。あほだなー男(俺)って。

 んで、そういう違いってなんで起こるのかなーって考えたんだけど、まず男の方がうそのプライドが高い人多いよね。何かに向かって進んでる人の過程としてのプライドならまだしも、何もない人がプライドだけ高いとやっかいだー。あとたぶん男は、社会の中で理不尽な事が起きるのをびびってんだと思う。だから社会から片足出しときたい。そうなっちゃうと「現実」に集中して何かをこなしてくっていうことができなくなると思う。要は理想とか空想とか精神論とかが好きなんだねー(はいすみません)。だから目の前の事をナイガシロにしちゃうんだよね。きっと。それはそれで必要不可欠な部分もあるんだけどね(ここポイント)。

 まあ、いろんな人にいろんな「現実」があると思うんだけど、今の僕としては、社会の中で何か作ったりするのに男も女も関係ないと思うから、お互いのいい所を理解し合って駆引きしながらどんどん共同作業していけばいいと思う。どっかに根づいちゃってる変なイメージのせいでつまずいたり、後ろ向きになっちゃったりするのはほんとにバカげてるし、その人の能力や時間がもったいないもんね。

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来月またお会いしましょう。