−変わった詞が多いですね。 「それをウリにしようとして書いているわけじゃないんだけど、でもそういう歌詞が魅力でもあって、ブリーフを『普通のポップ』じゃない特殊なバンドにしてるってのはあると思う。でもその世界を好んで聴こうっていう層が少ないっていうのを最近すごい感じてて、これはある人に言われて気づいたことなんだけど、僕の詞っていうのは、部屋で一人でみたいな、内に向かった歌詞というか、結局自分のことを分かってくれるような人じゃないと誰もついてこれないっていう…」 −好きな人は凄い好きだと思うんだけどね。 「そう、好きな人は好きってパターンの。あー分かる分かるって詞。でもなかなかこういう感覚を分かる人がいないからこそ、僕が歌にしてしまうんだけど…分かってくれんという。自然にそう書いてるだけなんだけどな。」 −1stCD「ブリーフストップ」も完売してしまった今、ブリーフの詞や音の世界に触れるには次回7月30日のワンマンに来てもらうしかないということで、久しぶりのワンマンですよね。どういうライブにしたいですか。 「東京にツアーに行って受けた刺激とか、そういうワンランク上のブリーフになったところを見せられたらなあと。最近のライブでも音の方でもそれぞれの個性とか役割が分かるようになってきたし、サウンドだけ聴いても、これがブリーフだって分かるぐらいのインパクトが出きたらいいなと。だから、最近ブリーフのライブから遠ざかってた人も今の僕らがどんなだか確認にきてほしいと思います。」 −デモテープ発売するんですよね。 「そう、今までのブリーフは自分の分かる範囲っていうか、新たな発想や発見が他からない、ある意味驚きみたいのがなくて、でも今回はこんなドラムパターンもあったんだ、みたいな、こんなベースのこんな乗せ方があるんだよ、みたいな、自分の全然把握しきれない感じになってきて、最終的にはどこにもこんなの聴いたことないって、ほんとに(笑)前人未到の。とりあえず、自分達では凄いカッコイイって思ってるけど、ある意味挑戦というか、新たなブリーフ。その2曲は、一方が今までのブリーフを好きな人がいいねって言ってくれるような仕上がりで、もう片方が最新型のブリーフ。」 −その挑戦はどこから来るんですか? 「元々僕は70年代後半のパンクニューウェーブあたりのコステロとかが好きで、ハードロックとか嫌いなんだけど、矢島君はヘビメタやってたし、ナホちゃんもガレージパンクとかって感じで、でも僕がそういうカッチリしたのが好きだから、計算され尽くしたアレンジとか、タイトなドラムとか、自分の曲にもあってると思うから、そういうのを要求してきたんだけど、ナホちゃんが入ってリズム隊がそういうふうになってきた時、ラウドな感じもいいなって思うようになって、今のリズム隊だったらこういう曲ブリーフでやってもはまるんじゃないかなと思って。」 −じゃあ聴く音楽とかも変わってきてるの? 「そうそう、だから自分の想像してたバンド像ってのが出来ちゃったから、このまま行くと終わるなぁと思って(笑)。あらゆる音楽を聴くようにして。ハードロックとかは手は出さないけど。すごい泥臭いのとか嫌いで。例えば、凄いマッチョで、汗バーかいて、タンクトップとかで胸毛が見えてるような、そんな泥臭い汗臭い男っていうのが凄い嫌いで、アメリカとイギリスっていったら絶対イギリスで。」 −じゃあ広大な大地をハーレーに乗ってぶっとばすみたいな。 「土けむりが上がったりして(笑)そういうのすごい嫌。音楽的にもルーズなのが嫌いで、ジャムセッションで20分位即興で合わすとか、延々ギターソロが続いてたりとか、そういう魅力が分かんなかったけど、そういう毛嫌いしてたやつも最近聴くようにして、そういうのが少し好きになってきたから、最近の曲が変わってきたのかもしれない。」
つづく |