Special News
メシ食ってCD風呂入ってCDベッドでもCD?
っていうぐらいCDが出るんです4月は。

 そこー!「またCD紹介か」と今ため息をついた君。そう君の言う通りまたCD紹介である。さーれーどCD!世の中が益々デジタル化の進む中携帯電話もパソコンも使えず、日々読書にいそしんでいる超アナログ人間の小生からして、こと音楽に関しちゃ、朝目が覚めてCD、風呂入ってCD、メシ食ってCDってな感じで銀色の円盤が唯一猛威を奮っている。きっと皆さんの生活の中に於いてもCDのシェアはかなりのものであろう。

 そんな生活環境の中、今も幾つかのCDが発売を控えている。いくらブームだラッシュだといっても、そこにはそれを作ろうという大きなエネルギーと、先に進もうとするポジティブな意志、何かを人に伝えたいというアーティスティックな願いが込められている以上、そんな怨念のこもったCD達をただ横目で見て通り過ぎる訳にもいかねーではねーですか。

 ということで秘密会議の結果各バンドそれぞれにCDにこめる想いの猛を語って貰うことに決定しました。

 もう既に大須便りでも馴染みの深いクラバック、エレクトリックフィールド、ソウルフルストラットに加えて紙面上ニューフェイスのラブラドールの4バンドによるCDレビューという訳です。是非この機会にあなたの生活の一部となるCDを見つけ出して下さい。

CRABUCK


 1st「SODA」、2nd「High-Self」そしてアルバムシリーズ第3弾「ステレオ×スコープ」。

 わずか一年の間に3枚のCDリリース。ついぞ前のラルクアンシェルはたまた随分前のリンドバーグばりのリリースラッシュ。お金あるの?新鮮味あるの?次はどうすんの?という周囲からの暖かい声を受けることもたまに(?)。

 しかし「そこが憎いねクラバック、負けちゃならねぇ世間の風に」とばかりにニューCD制作を開始したのは1月中旬。今回は、これまでよりも自分達が納得するまで時間をかけ、愛情を注ぎまくり、情熱を燃やし尽くし、そしてのんびりと作り上げてきました。そうやって極上のCDを作り上げた訳なのです。

 ではここら辺りで「ステレオ×スコープ」の聴き所、泣き所のポイントを教えてあげましょう。が、ここで書き尽くしてしまうとCDを聴く楽しみが減ってしまうのでちょっとだけ、あえて言うなら曲それぞれ異なった個性を放った極上の曲が出来上がったという所でしょうか。

 例えるなら人気4人組アイドル「スピード」みたいにピンでもイケるかもといった感じなのです(笑)。

それつまらんよ (Baユースケ)

 そう?すいません。

 とにかく今までよりも、よりギターが前面に出たロックアルバムなのです。そしてもう一つ言いたいこと、それは皆がぶち当たる大なり小なりの壁、自分自身どうしたらいいのかって悩んだりする時に、クラバックの歌で少しでも前に踏み出せる勇気を与える事が出来たら、なんて思ってます。

 泣かすねぇ、でもちょっとクサイよ(Drすみちゃん)

 うん…。

 とまあ、これまでより、モアアグレッシブなサウンド、深まった詞の世界を持った第3弾ミニアルバム「ステレオ×スコープ」4曲入¥10004月24日(土)のワンマンライブで発売だ。楽しみに待ってておくれ。      VGいくし

−クラバックらしさを残しつつゆっくりだが多様な変化を続ける様はまさにウィルスのよう。しかしこのらしさはどこから来るのか。やっぱイクシ君キャラかな?このCD紹介読んでも彼らの楽しさは伝わってくるけど、もっと熱くて真剣な部分もCDを聴けば感じられるよ。

THE ELECTRIC FIELD


 どうも、Baのセバです。いやー春ですねー。こう暖かいと○○○○したくなってしまいますよね。ところで、もうすぐE.Fの2ndCDが発表になるんですよ。発売日は4月17日のELLでのワンマンライブと同時に発売です。

 今回の2ndCDのタイトルは「フロストシュガー」。全5曲+1曲収録でVo剛の曲、Gtうめの曲、Dr大作の曲など、メンバー一人一人のソウルの入ったCDになっています。もちろん、私セバの曲も入っています。ということはつまり、いろいろなタイプの曲が収録されていて、面白い、楽しい、飽きないといった具合で、それでいて全曲を通しての統一感もあるという、何とも素晴らしい仕上がりになっている訳です。

 また1stでは、それまでのE.Fの進化の過程を中心に出来上がったものと言えるのですが、今回の2ndでは一人一人の音楽性をもとにE.Fの音楽性を表現することができたと思っています。それと曲間も一ひねりしているので楽しみにしていて下さい。E.F一人一人の心の叫びがE.Fの叫びとなってみなさんの心に突き刺さる日ももうすぐです。

 そして最後に、1stに続いてジャケットも素晴らしい!もちろんVo剛の作品です。これはまぁ、見てのお楽しみですね。という訳で、もう一度言いますけど、E.Fの2枚目のCD「フロストシュガー」の発売は4月17日ELLでのワンマンライブと同時に行います。E.Fと共にライブで暴れて、CDを買って、家で、車で暴れて下さい。それではみなさん、どうぞよろしく。ライブで会いましょう。

−ライブやバンドとしての活動を音楽というジャンルで縛りつけないE.F。自分達のセンスを信じて、純粋にカッコイイと思うものを追求していく彼らの2ndCDはパッケージを開けた瞬間に始まってしまう。もう止めることは出来ない。

SOULFUL STRUT

 元旦にピーカーブーからバンド名を変更し1月ELLの初ワンマンを大成功に終え、新たなスタートを切ったソウルフルストラット。去年の夏に発売した1stシングル「抱きしめてよ」に続いて2枚目のシングルが遂に4月28日!ELLのワンマンと共に発売されることが決定した。タイトルは「ここに…」。

 この曲は収録されている3曲の内の3曲目。ラテン系のリズムでアコースティックに仕上がっていて穏やかさに包まれ、自然に身体を動かす心地良さがある。「ダーリン…」って始まる歌詞にも、とても深いモノがある。

 「ダーリンって恋人に使うと思うんだけど、この歌では恋人だけに限らずココロから思う『大切な人』という大きな意味で捉えています。いろんな場合がありますよね。音楽の道を行く僕達に関わってくれた、たくさんの人たち…友人だったり親だったりもします。そして今、このバンドを大きく支えてくれているファンの人たちですよ。改まって面と向かってしゃべれる関係じゃなかったり、なんか照れくさかったり…。こういう時こそ歌で伝えるんですよ。歌詞が出来た時、絶対アコースティックだっ!って思いましたね。そんなメッセージの詰まった歌です。…実は同じ夢を共にしているバンドのメンバーに言ってたりもするんです…。」と、Vo高橋は言う。

 一曲目は「僕はまだ」今の自分を描いたロック系の曲から2曲目「Flowers」恋愛のいろいろな場面で感じる甘くてあたたかいR&B系の曲。そして3曲目にタイトルの「ここに…」。

 4月28日はぜひ、ELLのワンマンと共にこのCDを手にしてほしい。ありのままの彼らが感じられるはず。

−詩もメロディーも自然にココロに溶け込んでくる気持ち良さがソウルフルストラットにはある。季節でいうなら春と秋をまぜ合わせた感じ。さわやかで温かく、少し切ない。これからの季節「大切な人」と一緒に聴いて欲しい。

LOVE−LA−DOLL

 バンド紹介

 女の子3人のレディースバンドでBVとGtとDrの3人で編成されている。96年に結成され、今年で結成4年目。ジャンル的にはグランジ、コア、パンクを足して3で割ったようなジャンル(?)であると本人達は思っており、一般的にはグランジ・コアと言われている。少しヘビーめな音楽でレディースバンドの中では少し珍しい音楽性であると思う。

 今回のCD「スーパーファッカーズオールスター(9曲入¥2100)」について

1999年の2月、丸一年かけて作った汗と涙と痛み(?)の結晶。普段ライブでは出来ないような事を様々に取り入れたラブラドールの自信作である。Dr打ち込みの曲、ピアノが入ってる曲、シンセでも効果音を入れた曲など、9曲中の5曲がライブではできない違った音で録音されている。ライブとはひと味違ったラブラドールを体験できるのが今回のCDの聴きどころ。しかも前回はコストがかからないように作るのが一番の目的だったので、多少は妥協をしなければいけない点があったが、今回のCDは「自分で納得いくものを作る」というのがテーマ。レコーディングも前回は4曲を1日で録ったが、今回は9曲を一ヶ月で録っている。当然コストも時間もかなり費やしたが、その分ラブラドール自身が胸を張って出せる自信作のアルバムである!

−この素気なさが何ともラブラドールらしいと言うべきか。こんなクールな彼女達もステージの上では哮える、キレる、壊れる。でもその中に可愛さも秘めたミスマッチがいいんだな。 

 どうでしたか?それぞれの制作や曲々に込められた愛情は伝わって来ましたか?

 どのバンドも2作目3作目ということもあって、「前作よりもこうしたい、ああしたい」という思いは強いはず。そこにはより良いものを追求して進んでいくという共通の意志が感じられる気がします。そんなバンドマン達の追求が続く限り私達も、さらなるものを求めての貪欲な追求は永遠に続く。

サカリの春?熱い男達吠える!イベント特集

 最近このELLでもバンド主催のイベントがスケジュールに顔を出す事が多くなってきました。特にこの4月。4つの目玉イベントがあります。


ラズベリーサーカス             ザ・ゲリラ

 1つは「21センチュリーポップスターズ」という博多のラズベリーサーカスのイベント。1つはカラテカレーベルの首領ザ・ゲリラの「カルトオブスカルモンスターズ」。そして、新入学の季節に合わせてか(そんな訳はないか)「アッパーソウルナイト」「アフターモスト・アンダーグラウンド・オルタナティブ・ロックカルチャー(AUR)」という2つの新しいイベントが誕生します。

 本来ならば4人の主催者を集めて大討論会を行いたいところだったのですが、調整がつかず、今回は新イベントの代表者「アッパーソウルナイト」よりフーリガンズのVG高峰君(以下高)、「AUR」よりスフォールのV太田君(以下太)のお二方に熱く語って頂きました。

スフォール

−そもそもイベントをやる事になったきっかけは?

高「イベントより先にオールマイティボムジャックと『アッパーソウル』って事務所を設立して、その名の通りアッパーな魂を持つバンドだけを集めてオールジャンルのシーンを作って行こうっていうのがあって、今のところ5バンド集まりまして、事務所を折角作ったんだから宣伝をしていきましょう、その為にはイベントかなと」

太「今までELLで対バンをやってきたんだけど僕らの様な音楽にあう対バンがなかなかいないって言われてて(笑)で、いろんなところでもイベントをやってて、知名度が無くても自分達がカッコいいなと思ったバンドとか自分達のスタイルを貫いているバンドとか、バンドに限らず映像関係をやっているやつなんかに声をかけてきて、そろそろいろんな地方の格好いい仲間も集まってきたんで、ちょっとした芸術集団みたいな感じで一般受けするか分からないけど、まだまだマニアックでハイセンスなやつがいるんで一緒にやっていきながら、同時にこういう音が好きな人も発掘していきたいなと。高峰君と同じで一つのシーンを作っていけたらなあと思っています。」

高「このイベントは(こういういいバンドがいるから皆さん見て下さいよ)じゃなくて、カッコいいバンドが集まって勝負しましょう。刺激を与え合って自分達を高めていきましょうっていうのがテーマで、今回の出演は事務所のバンドだけでやるんだけど、以降は毎月一つのバンドがホストで残りの出演バンドはそのバンドが責任を持って他から集めてきて勝負していきます。そうする事によって自分達も高めていけるし、広がっていけるし。」

太「うちの場合は、例えばジャンルとかに形容しがたいバンドが多くて、視野が広いのか常に進化してて次に出会うと全然違う刺激を僕らにも与えてくれるバンドが集まってて。僕らは逆に勝ち負けとか必要ないと思うし、要は芸術とかの一つだと思うもんで、それを一つの空間に集めてみようと。」

高「見事なまでのバンドの理念の違いがイベントの理念の違いになってるね(笑)。」

―最後に読者の方に一言

高「アッパーソウルの名のごとくお客さんも含めた皆で魂を高めながら楽しくハッピーにやっていくんでヨロシク。」

太「(Time & Tide Wait For No Men)時間流れに身を委ねてみませんか。」

 体育会系と文化系のような対照的なイベントですね。そして残念ながら参加できなかった1イベントからもコメントを頂きました。

 「大須便りの読者の皆さんアーンド・ラズフェチの皆さんマティーでござる。今回はこのELLで、ラズベリーサーカスとして初のイベントをやらせて頂きます。このイベントタイトルで全国7、8ヶ所まわるわけですが、このイベントツアーをやろうと思ったのは、今の時代、インディーズがブームとなり、誰かにやらされているバンドが多い。そんな中で自分達の手で今のシーンに何かできないかと思いこの企画を考えました。全国にはまだいいバンドがいっぱいいるが、今の時代とかなんとかで順番待ち状態になっている。そんなのクソ喰らえだ!(おっと熱くなるところだった。)

 まあ単に俺達の好きな連中と好きな事やってみんなを楽しませたいだけなんだけどね。バンドのカラーは70年代のあのギンギンギラギラだった時代のポップスター達に多大な影響を受けたバンドばっかりだ。この2日後には渋谷ラ・ママで2デイズがあり、最終日である2日目はラズベリーサーカスのワンマンである。

 このイベントをやることによって各地で対バンした連中とかが、この精神でもっとシーンを盛り上げていったらいいなあと思う。勿論ラズベリーサーカスとしてももっといいものを作っていきたい。結局自分達でいいものを作っていかないと何も変わらないと思う。

 こんな事を書いて何か頭の堅いオッサンみたいだけど(実際オッサンではある)観に来てくれた皆を楽しませたいだけで、それが俺達にとって何よりものパワーになるのだ!

 みんな思いっきり楽しんで騒いで帰ってね。」

 4つのイベントに共通した「シーン」というワード。勿論自分達の為になる事とはいえすべてが成功していけば、いずれ日本のロックシーンに影響を与えるのも時間の問題でしょう。皆で盛り上げていきましょう。