![]() 僕はエデンというバンドでVo・Gをやっている。シリアスな曲の多いバンドなのだが、シリアスに話すのが苦手だ。切ない愛の唄など歌った後に、なぜか…魔がさしたというのだろうか…下らないジョークを言ってしまうのだ。しかも全くうけない。そのせいかどうも「ホノボノ」とかそんなイメージがあるようだ。そこで如何に僕が危険な男であるかを、これまでに最もうけなかった危険度50のネタを通して書こうと思う。一応断っておくが、けっしてエデンはコミックバンドではない。 まさとも「今日はデモテープを持ってきました。皆さんぜひ買って下さい。」 お客さん「……。」 まさとも「そしてその売り上げは寄付します。」 お客さん「??。」 まさとも「なんと、《盲導犬サーブ》に!」 お客さん「?????。」 やばいバンドを見てしまった…そんな雰囲気がELLを包んだ。そして、たたみこむように僕は言った。 まさとも「OK!」 お客さん「????????。」 個人的には非常にレベルの高いアメリカンジョークだと自信を持って放ったネタであったが、あろうことか全く理解されなかった。恐らく読者の皆さんも「?」ではないだろうか。このアバンギャルドなジョークのGスポットは「寄付を行うのがユニセフ等の大手ではなくて駅前のあれだった…なんと庶民的な!」というマニアックかつアンダーグラウンドな場所にある。それ故か、誰にも理解されなかった。そもそも《サーブ》の募金というのが名古屋駅周辺の人にしか分からないローカルネタらしいのでネタの暴発の原因はそこにあるのかも…と思いたいところだが、おそらく関係ないだろう。通常ヴォーカリストはライブのMCでバンドにとってプラスになるようなパフォーマンスを見せるものだが、これでは全く逆効果である。この後ライブがどうなったかは今は書きたくない。 このサーブ事件と呼ばれる出来事から僕が如何に危険な男であるか理解できるであろう。しかし、僕の中の眠れる獅子がそうさせるのか、現在も懲りずにライブで危険な橋を渡っている。だが、あまりに小さな橋のようで時としてお客さんに見えないことがあるようだ。 先日のライブの後お客さんに「今日のライブは冗談なしだったんですね!」と言われてしまった。最高級のジョークをぶちかましたのに!……である。ハニー、俺のソウルフルなジョークは耳で聞くものではなくて、心で感じるものなんだ!お子様にはちょっと難しかったかな。OK、OK、君も親になればわかるさ……。しかし、僕は君が親になるまで待てないのさ。悔しければもっと僕のことを知ることだね、フフフフフ。 この話を書くことを僕は再三メンバーにとめられた。それほどまでにある意味危険なネタなのだが、僕が一番危険だと思うのは別に売り上げを寄付などしなかったことである…。 |