2011年7月に突然のボーカルチェンジを経て、新たな息吹を吹き込まれたN.S.D.P。メンバーが一人変わるとこうもバンドって変化するんだ、と目の当たりにさせられた。
そんな劇的な化学変化を終えたN.S.D.Pが、今名古屋にもガンガン進出を始めている！9月から毎月名古屋に音と信念をぶちかましに来ていて、年明け早々には、自身初となるElectricLadyLandへの出演が決定！新メンバーのボーカルATSUSHIは、前身バンドでFITSALLとSIZEに出演していた子。彼のステップアップの祝いも兼ねて、N.S.D.P加入への経緯、そして2012年の展望を聞くために、インタビューを決行！
−ATSUSHIくんが加入してから、N.S.D.Pは超展開で進展していってるよね。出会いっていつぐらいだったっけ？
ATSUSHI(以下略)「僕が前身バンドやってる頃だから…1年前とか？じゃないですかね。」
−ell.SIZEで対バンした時だ！それが何でいきなり加入することになったの？
「前身バンドが解散する事になって、『お世話になりました』って、N.S.D.Pのメンバーに電話したんですよ。当初、海外に一人で行こうかなあって考えていて、その旨も電話で伝えたんですが、ドラムのSHUEから何の脈絡もなく急に『N.S.D.Pやる気はない？』って言われて。」
−さすがSHUEさん、突然だね(笑)
「ほんとですよ。まあ極悪ドラマーだからしょうがない(笑) それでデモを渡されて、『既存曲なんだけどATSUSHIが歌ったらどうなるか聴いてみたいから、とりあえず歌入れてみてよ』って。凄く悩んだんですけど、まあ"Recだけならいいか"と思って、『わかりました』って返事したんです。でも、その時点では加入する気は実はなかったんですよね。海外に本気で行く気だったし、チケットも手配しちゃってたから。だけどいざRecしてみたら、自分でもビックリするくらいカッコいいものが出来ちゃって。そこでやっと本気で"NSDPやってみようかな"ってなったんです。」
−Recしたものをメンバーに聞かせた時、どんなリアクションだった？
「まずはじめにレスポンスがくれたのがKUROで、『カッコいい。かなりいい感じ！』ってメールくれて。」
−反応よかったんだね！N.S.D.Pのスタッフさんから僕の所にも電話もらったんだけど、すっげーテンション上がって話してきたもん。『ATSUSHIが歌入れしたらめちゃいいんです！今すぐMyspaceで聴いてください！』って。そしたら、マジでカッコよかったから、思わずにやけちゃったよ(笑)
「ありがとうございます。他のメンバーからも後々レスが来て、反応はビックリするくらい良かったですね。ただこの時点では仮唄だから、いわゆる日本語でも英語でもない『アツシ語』で作った鼻歌Recだったので、黒さんが『とりあえずデモを作りたいからレコーディングしよう』って連絡くれて、そのままレコーディングに入りました。この間、実に3日くらいの話です(笑) ほんとに目紛しかったですよ。」
−3日！？それはヤバいね。でも、その行動力と決断力は素晴らしいと思うよ。歌で納得させた野田くんもすごいと思うし、地方にいた実績のないATSUSHIくんに可能性を見出していたメンバーもさすがだし。久しぶりに化学反応って言葉を思い出したし、初めて体感したよ。大げさじゃなく。ところで、加入から初ライブまでもあっという間だって聞いたけど？
「そうなんですよ。レコーディングに入って、約3日間くらいで7曲くらいRecして。Recが終わった時点でKUROが『1回スタジオでみんなと合わせてみようよ』って言ったのが翌日だったかな？それですくスタジオに入ったんです。その時に確信しましたね。多分メンバー全員が同じ感覚だったと思うんですけど、"凄いバンドになるんじゃないか？"って本気で思って。その3日後に、N.S.D.Pは既に大阪でのライブが決まっていて、"ライブどうするんだろうなぁ"ってぼんやり思っていたら、『大阪のライブはATSUSHIでいきます』ってメールが来て。まじすか!?って感じでした(笑)
−今だから笑い話として聞けるけど、キツかっただろうなぁ。ちなみに、それはワンマンじゃ・・・ないよね？
「ワンマンじゃないですけど、大阪のラウドロックのイベントで、大阪MUSEでやりました。お客さんめちゃくちゃ入ってたし、対バンは大御所ばっかりだし、なんてハードルの高いデビューなんだって思いましたよね。あの時は(笑)」
−華々しいデビューだったワケだ(笑) あれよあれよという間の、N.S.D.Pとしての初ステージ、どんな気持ちで臨んだか覚えてる？？
「…覚えてないです(笑) 覚えてるのはライブ終わった後、舞台袖でメンバー全員が、満面の笑みで走りながら僕に抱きついてきた事くらい(笑)」
−メンバーが納得できるライブをやれたってことだね！それで、名古屋の初ライブが・・・9/3にell.SIZEでやったASTROGRAPHの主催だったっけ？
「そうですね。」
−それから9月、10月、11月と毎月来てくれたんだけど、ATSUSHIくんに変わってから、お客さんの反応ってどう？
「9月は特に素晴らしかったし、毎月毎月新しいお客さんが増えてるみたいで、すごく手応えを感じています。改めて"名古屋ヤバイ"って思ってます。」
前身バンドの頃からATSUSHIくんのことは知ってるから、このステップアップが純粋に嬉しくって、勝手に親心が芽生えてる(笑) このメンバーに囲まれてやれるって、刺激と勉強はもちろんのこと、すっごい安心感があるんじゃない？何やっても後ろからカバーしてくれる感じだし。
「ふふふ(笑) 安心感はないけど、安定感は多分、国内でもずば抜けてるんじゃあないかなって思います。」
−なるほど、安定感のがしっくりくるね！安心感はないんだ？(笑)
「安心感はないですよ。安心して歌うとか、僕の中ではあり得ない。不安もないけど、安心もしないですね。安心しちゃったらそこで終わっちゃう気がするんですよね。常に真剣勝負だし、言い過ぎかもしれないですが、生きるか死ぬか。メンバー間でのいい"バチバチ感"が今のライブに出てると思うし、それがなきゃ僕らも感動しないし見る人、聴く人も感動しない。
−なるほどね。非常にATSUSHIくんらしいね。N.S.D.PでのATSUSHIを見てると、すごく"生かされてる"って感じるんだよね。前よりピースフルな感じが強くなったし、全力を出せてる感じがする。
「多分それが、このバンドの絶対的な安定感ってやつから生まれてるモノなんですよね。この安定感の中では、水を得た魚の如く伸び伸びやれる。素晴らしいメンバーだと思います。同時にメンバー間での音喧嘩もハンパじゃない。だからよりピースフルな空間は生まれるし、アジテーターとしての能力も生かされてるんじゃないかなぁって。自分で言うのもなんですけど(笑)」
−前置きが長くなっちゃったけど、新年1発目のライブが、1/28(土)ElectricLadyLandで決まってます。対バンが、快進のICHIGEKI、404NOTFOUND、Venomstrip、っていう昨年絡んだバンドたちになるんだけど、それぞれのバンドにどんな印象を持ってる？
「素晴らしい面々ですよね。全バンドと、昨年ELLの主催で知り合って、凄く仲良くなって。快進は、とにかくパフォーマンスも楽曲もめちゃくちゃ面白いし、めちゃくちゃカッコいい。実はレコーディングにも遊びにいってきたんですよね。今年もガンガン絡んでいきたいなって。404も世代的に僕とだいたい一緒で、とにかく雰囲気がいいんですよね、404って。ライブもそうなんだけど、メンバーみんなの持ってる雰囲気。それがすごく好きで。404は、名古屋引っ張っていくバンドになるんじゃないかなって。もう既にそうなのかもしれないけど、更に引っ張っていくバンドになるんじゃないかって思ってます。Venomstripは、ボーカルのショウくんが全然電話に出てくれんのですよね(笑) ・・・って話は置いといて、とにかく曲がカッコいい。僕あんまり1発で"ヤバいな"って思う事ないんですけど、Venomstripには1発でやられましたね。だから飲みにいきたいのに、ショウくんは電話にでない！(笑)
−うちで知り合ったバンドと、今までとは違う、一番大きな会場ElectricLadyLandで再会するってことが、単純に嬉しいし楽しみだよ！来年も精力的に活動していけそうだね！
「そうですね。1月26日から、新宿LOFTと僕らN.S.D.Pとの共同主催で、マンスリーイベントをやっていくことが決まってます。今回ELLで一緒のバンドも出るし、是非遊びにきて欲しいです。そしてELLでも今後そういうイベントやりたいなぁって思ってるんで、1月28日のELLがその足掛かりって言うと語弊があるかもしれませんが、スタートになればと思っています。あとは、イケてるCD絶賛発売中だから買って下さい！」
−それでは、最後に、1/28のライブへ向けての意気込みをお願いします！
「エルには個人的に長い事お世話になってきて、ようやく下の景色が見れるんだ。ってワクワクしているのと同時に、次へのステップにもさせてもらおうって思っています。2011年に生まれ変わったN.S.D.Pは、まだまだ全然浸透していないし、やっと始まったばかり。まだまだ進化する。僕らが作りたいのは扉。全ての壁を扉に変える事。1/28は会場も、出演者も、全てが文句なしにヤバい！昨今、世界には退廃的な思想が蔓延してるけど、そんなものは単なるまやかしだって事を、あえて誤解を恐れずに言わせてもらう。この日来てみたらわかるよ。今はまだささやかでも、希望の固まりが確かにそこには溢れてる。これを一緒に大きくしたい。偶然でもなんでも、これを読んでくれたアナタを既に仲間だと思ってます。1/28 ELLで待ってます！」
