SAY MY NAME.

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SAY MY NAME.、2009年突如として音楽シーンに現れたこの4人組新人バンドが今話題だ。その正体は超飛行少年のVo/G小林光一。Master*PieceのGt.原俊平/Dr.保利明宏、BUZZ72+のBa北島敬大というそれぞれのバンドの活動が惜しくも止まってしまった4人であるが、そんな事は一切忘れて、まずミニアルバム『About His Life』を聴いてみて欲しい。誤解を恐れず言うなら、決して真新しい音楽ではない。ただ、160km/hの剛速球をストライクゾーンど真ん中に投げ入れるかのごとく、ストレートに脳天に響くメロディ、歌詞、高密度な演奏が詰まっている。こんなにも小細工が一切無い、気持ちのいいロックバンドは久しぶりだ。絶好調という言葉が相応しい彼等の現状をVo/G小林に聞いた。

―まずこのSAY MY NAME.というバンドですが、ライブもみて、音源も聴かせていただいたんですが、いやいや、素晴らしい。集まるべくして集まったバンドだなって印象なんですが?

小林:「ありがとうございます。僕のやっていた超飛行少年というバンドは3月に活動休止になったんですど、他のメンバーのバンドは1年前とかにもう活動休止になっていて、スタジオでセッションしたり、飲み仲間だったり、っていうのが他の3人にはあったみたいで。で、ボーカルを1年ぐらい探していたらしいんですよ。色んな人に声をかけて、色々試行錯誤していた頃に僕のバンドが活動休止になったんで、「スタジオで歌ってみない?」って言われまして。僕もソロ活動とかも視野に入れて、実際5月にはソロでライブもやったりしてたんですけど、やっぱりバンドがいいなっていう風になって。3人もすごく気に入ってくれたので。というのが始まりですね。」

―それぞれの以前にやっていたバンドにも沢山出演していただいているので、単純に帰ってきてくれて嬉しいな、っていうのもあるんですが、SAY MY NAME.に関しては最初から、『元何々と誰々が集まったバンド』っていう感じがしないんですよね。単純に「SAY MY NAME.っていう新人バンドがカッコいいぞ!」っていうか。わくわくするというか。バンド名はどういう意味なんですか?

小林:「ありがとうございます。SAY MY NAME.っていうのは僕が考えたんですけど、みんなで色々出して、投票したんですよ(笑)で、一番多かったんで、これで行こうってなりまして。物の名前とかをバンド名にするよりも、意思的なものを名前にしようっていうのがあって、バンドをやりたいとか、芸能活動でも、絵を描く、とかでもいいんですけど、自分の名前を残したい、とか、自分の事を世の中に知らしめたい、っていうのが全部の動機だと思うんです。1回バンドがダメになって、もう1回集まるって事は、本当にもう1回世の中に出たいんだな、っていう集まりってことじゃないですか。だからそれをそのまま言って、バンド名にした方がかっこいいんじゃないかなって。」

―音楽も、なんというか、ど真ん中じゃないですか?正統派というか王道というか。『堂々とど真ん中をやっています!』というのが潔いな、と。

小林:「僕ら自身が、王道というかディープな音楽ファンじゃなくてもわかるメロディが好きなので、それをとことんわかりやすくやろうよ、っていうのが1番にあるんですよ。わかりやすいメロディである、というのは敢えてというか。誰が聴いても口ずさめるというか。」

―ど真ん中の事を堂々とやるっていうのは結構勇気もいると思うんですけど、今のこのテクノロジーの時代には逆にそれが新鮮ですよね。変化球投げないピッチャーみたいで(笑)本当に4人でやっていて、楽しいんだろうなって思うんですけど。

小林:「そうですね。楽しいですね。わかりやすい音楽をやるから僕らもわかりやすく上がれるし、無駄な事を考えなくて済むんですよね。アレンジで変な駆け引きをしたり、メロディを洋楽っぽく逃がしまくったりするバンドも最近いっぱい出てきたじゃないですか?もちろんかっこいい、と思うんですけど、結局みなさんが聴いているのはメロディと何を言っているのか、という事だし、そこで色々蜂の巣のように音を入れたり抜いたりしても、(その音楽が)届くところっていうのはプレイヤーが望んでいるところとは絶対に違うっていうのが、4人ともわかっていて。それだったらとことん歌をおしだしたいし、潔く『せーの!』で音を出したのがかっこいい、っていうのさえ伝わればいい、というのがあるので。確信犯的なわかりやすさなんですね。」

―このサウンドにして、この声っていうのがまた良いんですよね。耳を通り抜けて流れていってしまわないんですよね。

小林:「実は僕、以前に声帯の手術をしているんですよ。ポリープをとったんですけど、それまでそのポリープありきで音程をとっていたところがあったらしくて、きれいになっちゃったからピッチはとれないわ、声はくぐもるわで・・・歌いたいように歌えなかったところがあるんです。それがこのバンドを組んで4月とかからスタジオに入りはじめてから、急に調子良くなってきて。最近もどんどんよくなっているし。それは大きいですね。」

―ミニアルバム『About His Life』がリリースされたばかりですが、これもまた各所からいい評判ばかりが聞こえてきますよ。

小林:「ありがとうございます。4月に結成して、6月にもうレコーディングしているんですよ(笑)。で7月頭にはもう出来上がっていたので。」

―フレッシュな勢いが詰まっていますね。

小林:「4人で集まって、まず本人達が一番ピンときたので、それを形にしたい、ということでまず作品を世の中に出そう、レコーディングしなきゃ、と。もう本当に中学生の夏休みのような生活を2ヶ月ぐらい送りまして(笑)、ただ曲を書いたり、詞をかいたり、色んなバンドのライブを観に行ったりとか。2ヶ月でひたすら曲を作って、選定して、今『せーの!』で出せるのはこの6曲だよね。っていうのを『わかりやすさ』というところで選んで作ったんで。音楽的にどう、というよりは初期衝動というか感情的、衝動的なアルバムなんだと思います。」

―釣り上げた魚をすぐさま真空パックしたみたいな勢いは感じますよね。それでは当然このリリースツアーが楽しみになってくるんですが、もうツアーの構想は練っていますか?

小林:「音源が全国流通で出たので、やっとイメージが出来たと思うんですよ。音源と写真とかが出まわって、それで感じるイメージがぼくはバンドのイメージだと思っているので、それをライブで、どう良い意味で裏切れるか、というか。良い印象が更に良い印象になったっていう裏切りというか。期待を絶対超えるために、ライブを積んできた、っていうのもあるので・・・音源もいいけど、ライブはもっともっといいんだぜ!みたいな。ライブバンドですごいバンドでもメロディが隠れたり歌が聴こえなかったりしているバンドも多くて。僕らはメロディと気持ちいい音圧がうまく同居できるライブができないものか、と思って・・・」

―『おいしいところ、全部あります!』と(笑)では最後にこれを読んでいるみなさんにメッセージをお願いします。

小林:「リアルな話なんですけど、僕らは名古屋から売れようと思っているので(笑)ライブの感触とかCD屋さんに行った時のお店の方、CDを探しているお客さんの雰囲気もそうだし、うまく言えないですけど、名古屋に自分達がハマるのがなんか感覚的にわかって。もちろん東京とか僕の出身の茨城っていうのはホームとしてあるんですけど、『初めまして』って行って一番受け入れてくれる土地が名古屋だと僕らは思っていて。あのー・・・名古屋から売れたいですっていう(笑)なんか、名古屋に投げまくりたいんですよ、球を(笑)なんで、みなさん、ライブでお待ちしてます。よろしくお願いします!!」


インフォメーション
 

SAY MY NAME.の次回ライブは・・・
2月12日(金) @ell.SIZE
SAY MY NAME.「」 About His Life TOUR 2010
with:butterfly inthe stomach/nothingman/NUMBER VOGEL/
The not split disposable chopsticks
open18:00 start18:30 
前売¥2000 当日\2500 (without drink)
Ticket Now on Sale!!

 

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