After the Gold-Rush

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ELLレギュラーバンドの中で、最もアーティストとしてのオーラを感じさせるAfter the Gold-Rushボーカル/ギター、ヒビヤスシ。そんなAfter the Gold-Rushが、実に約5年ぶりとなるワンマンライブをell.SIZEにて行う。しかも絶対の自信作である3rdミニアルバム『PHANTOM』を携えて。そのワンマンライブ、Newアルバム、名古屋シーンの現状について、彼独特の視点からバッサリ切ってもらった。これは若手バンドマンの子たちもマジ必見だから、是非読んでみてほしい。

─アフターは、FITSALL出演暦・出演回数共にトップクラスで、名古屋シーンの酸いも甘いも体感してる世代だと思うんですが、この現状。ヒビさんからの視点で、どう思われますか?

ヒビヤスシ:「今まで、シーンの中心になってやってきた意識はなくって・・・だからこそ、シーンが衰退してきた今でも続けられてると思うんだけどね。まぁそれでも解散のタイミングってのはいっぱいあったけどね、メンバー抜けたときとか。丁度その辺りからかなぁ、名古屋がショボくなってってるって感じ出したのは。でも、今の方が楽しいけどね。今までで1番やりがいも感じてるし。」

─今までで1番ですか!?今って全体がすごく厳しい状況なのに・・・

ヒビヤスシ:「ほんと荒地だよね、名古屋のロックシーンって」

─草1本生えていないような・・・そして新しくも生えてこない(苦笑)

ヒビヤスシ:「だからこそ、なんだよね。確かに厳しい状況だけど、これはバンドにとってチャンスでもあるんだよ。緑が生い茂っている様な時にやるのも確かにいいと思う。正直簡単だしね。でも、今はこの荒地を開拓していけるチャンスがみんなにあるんだよ。一昔前の、バンドブームが終わってハイスタが出てきた時の様にね。でさ、俺思ったんだけど、今の若い子って否定をしないよね。前の世代を肯定して、それを薄めた様なやつらばっかりだからつまんないんだよ。ロックって”親殺し”から始まるから。前の世代をリスペクトしつつもぶち壊して、新しい感覚を織り交ぜてきたからこそ、循環してきたんだから。守るものが色々とある30代が冒険してるのに、それに比べるとそれほど多くないであろう若者が保守的すぎるんだよね。もっと冒険してほしい。何か小さく思えちゃうよね。」

―それでは今回のライブと音源について、お話を伺わせてください。今回のワンマンライブはレコ発ということで、3rdミニアルバム「PHANTOM」がライブ当日に発売になりますね。今、追い込みにかかってると思うのですが、制作段階での手ごたえはいかがでしょう?

ヒビヤスシ:「いやー、最高傑作だよ、これは間違いなく。マジで自信ある!マジで自信あるけど・・・どうかなぁ?」

―えっ?えっ!?どうかなぁっていうのは??

ヒビヤスシ:「いや、音以外の部分でね。俺はベストを尽くしたし、時間もお金もかけたし、脳味噌も汗かきまくったし・・・。だけど、音源制作にお金使いすぎて予算オーバー。デザインとか、他に予算がまわってないんだ(笑)でもほんとに、どこに出しても恥ずかしくないし、自信持って世に出せるんだけど・・・ライブに来てくれたお客さんに広めて欲しいよね、プロモーションにまわせる予算がないから(笑)

―皆さん、是非ライブにきてプロモーションのご協力を!!(切実)。その最高傑作のアルバム、中身はどのようなものになりそうですか?

ヒビヤスシ:「今回のは、ダンスミュージック色がすごく強いね。今まで以上に。あとビートにはすっごく気をつかった。かなり音楽的冒険をした作品になってるよ。それと、今までと明らかに変わっているのは歌詞かな。すごく直接的になってる。今さぁ、世の中に対しても、自分のプライベートに対しても、とにかく全てにフラストレーションを感じててさ。今まではメロディー優先でやってきた部分ってあるんだけど、それを壊してでも”これだけは言いたいんだ!!”って想いが勝っちゃったんだよね。ロックミュージックやダンスミュージックが持つ高揚感を、より引き立たせる詩になってると思う。今の環境で生み出せる、間違いなく最高傑作だから!!」

―ell.SIZEが出来て、地元のバンドさんのワンマンも何度かやってきました。そして5月17日、アフターのワンマンライブになります。このタイミングでワンマンをやるのは、何か狙いや理由があってのことでしょうか?

ヒビヤスシ:「うーん、ないよ。はっきりいって。いや、細かいこといったら理由とかは出てくるけどね。例えば、ただ単純に”やりたい”って思ったからだし、新しいところが出来たらやってみたくなるじゃん?ELLが俺のために作ってくれた、ぐらいのこと思ってるし(笑)あと、新しいライブハウスで、新音源を出してのワンマンってことで、アフターにとっての再出発って気持ちでいるよ。理由をつけるなら、ただ単純に”やりたいから”。それで反省点や課題を見つけて、次に生かせばいいと思う。」

―それでは最後に、アフターのファン、オオスプレスの読者、若きバンドマンに一言ぶちかましてください!

ヒビヤスシ:「もうね、とにかくみんなバンドやろうよ。お金がないやつとか、彼女に振られたやつとか、一生遊んで暮らしたいやつとか、誰か見返したいやつとか・・・みんなロックバンドやれば解決だから(笑)。俺なんか悩み相談されたら、『あぁ、君はロックバンドやればいいよ』って言って解決させてるからね(笑)。お客さんには純粋に来てほしいなって。昔からのお客さんにはドラマを感じてくれればいいし。新旧織り交ぜた曲をやるつもりなんで。あ、アルバムは1人最低3枚買ってってください(笑)。プロモーションはみなさんにかかってるんで(笑)」


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