ザ・キャプテンズ

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キャーーーーッ、傷彦さまぁぁぁぁ!!!こっちを見てぇぇぇぇぇ!!!
えっ傷彦さまを知らないですって???『ザ・キャプテンズ』のリーダー「愛の貴公子」傷彦さまに決まってるじゃない!えっ貴方、まさかザ・キャプテンズも知らないわけ???じゃあギターの「ささやかなカリスマ」ヒザシさまや、ドラムの「青春真っ只中の暴れ太鼓」ヨースケさま、ベースの「やさしさそのもの」アレクサンダー・テッドさまも知らないのね???もーーーぉ、しょうがないわねえ、今から傷彦さまがインタビューを受けるところを盗み聞きしに行くわよ!ほらっ早く早く、早くついてきなさいってばぁーーー。


―まず、キャプテンズというバンドの船出についてお聞きしたいんですが。

傷彦:「僕達は2001年に杜の都、仙台にて結成されました。僕、傷彦が、日本人にしか出来ないロックンロールってないかな、と思って探していて、色んな音楽を聴いたんですね。で、その時にグループサウンズ(以下、GS)に出会ったんです。もちろんそれまでも懐メロ番組とかで、懐かしの歌謡曲としてふれてはいたんですけども、それをロックンロールとして聴いた時にも、非常にオリジナリティがあって、日本人にしかできないロックンロールだ!と思って凄く感動して、このバンドを結成しようと思ったんですね。で、メンバーを集める時に、ヘッドハンティングをしたんです。みんな別々のバンドで仙台市内で活動していて、そこからそのバンドのリーダー格というか一番目立っている子を引き抜いてきたんです。なので、リーダー格、すなわち船長がいっぱい集まってるバンドだから『ザ・キャプテンズ』であると。もう一つ意味があって、諺に『船頭多くして船山に登る』というのがあって、普通は悪い意味、船長がいっぱいいる船は目的地につかない、という使い方なんですが、僕はそれが逆に面白くて、僕達が乗っている「ザ・キャプテンズ」という船はヒットチャートという山を登っていくんだ、と解釈したんです。これが僕達の成り立ちですね。 」

―GSについてですが、それこそ懐メロとしてとらえられている部分も多いと思うんですが、傷彦さんにとってのGSとはなんでしょうか?

傷彦:「一言で言えば、日本のロックバンドの元祖である、と言えます。GSが登場する以前というのは、作曲家、作詞家の先生と歌手というのは完全に分離していて、バンドが自分達で曲を書いて、演奏して、歌う、というスタイルがなかったんですね。ビートルズに影響されてそれを初めて成し遂げたのがザ・スパイダースなんです。今では当たり前にどんなバンドでもそれをやりますけども、その自作自演という事を初めてやったのがザ・スパイダースであるという事は、現在でも日本の全てのバンドがGSの影響下にあると。そこを切り開いた功績っていうのは凄く大きいと思うんですね。それと、もう一つ、歌うテーマが必ず『愛』である、と。『愛』というものを凄く馬鹿馬鹿しいほど真剣に歌い上げる。それがGSのもう一つの特徴だと思うんですよ。この2点においてすごく王道だと思うんですね。僕達はその王道を進んでいる、という風に信じているわけです。 」

―なるほど、王道により山を駆け登る、と。

傷彦:「GSについて知ってる人が少ないんで、よく言われるんですね、『変わったことをやってる』って。イロモノ的にもみられるし。僕達としてはそういうつもりはなくって、自分達がやっている事こそが王道である、っていう風に思っているんです。 」

―ザ・キャプテンズの楽曲はですね、頭の中をグルグル回るんですよ。そういった楽曲を作る秘訣みたいなものはありますか?

傷彦:「基本的には僕が作詞、作曲をしているんですが、曲を作ろうと思って作るんではなくって、ふとした時にメロディと言葉とが抱きあうよう生まれてくるんです。細かいところまでではなくってサビの大事な部分っていうところはその時点で出来上がっている事が多くてですね。だからこそ、心にも残るし、あとは繰り返し=リフレインが多いっていうのも僕らの楽曲の特徴だと思うんですよ。 」

―シンプルなメロディと印象的な言葉、それの繰り返しがある、と。

傷彦:「そうですね。最近のいろんな曲を聴いてても、例えば5分聴いてて、この曲が一体何を言いたかったのかがよくわからない、という場合が僕にとっては多々あってですね、僕達は『愛』しか言うことがない、伝えたいことがないので、3分以内で必ず『愛』っていうものを届けたい、だから必然的にその印象的な繰り返しっていうのも使いたくなる。あと、頭の中をぐるぐると回る印象的な感じっていうのは恐らくGSが持っているメロディライン、コード進行っていうのが、凄く日本人に馴染みがあるからだと思うんです。だからメロディも言葉も含めて凄く憶えやすい曲になってるんじゃないかな、と思います。 」

―ニューアルバム『電気仕掛けの忍者』が、10/3にリリースされるわけですが、僕の頭の中も既に『ニンジャ、ニンジャ、ラーブニンジャ』と言った具合に既に忍者が走り回っています(笑)、今回のアルバムについて教えていただけますでしょうか?

傷彦:「今回はやっぱりGSっていうものをもう一回見直してみたんですね。で、結果やっぱり絶対に日本人にしか出来ないロックンロールが生まれていると思うんですね。で、そうだなあ、忍者っていうテーマももちろんそうなんですね。1曲目の『THE LOVE NINJA』という曲が象徴してるんですけど、これは、日本人が忘れかけている大事なものを呼び起こすメッセージソングでもあるなって思っていて、日本人が元々持っていた『忍ぶ心、耐える片思い』っていうテーマを日本古来から存在する忍者になぞらえて歌っているわけなんですけども。このタイミング、僕達がアメリカでのリリース、そしてツアーに行くっていうタイミングなので、日本人にしか出来ないものっていう意味合いも込められてるんですけども。そのーなんて言うかなあ・・・それだけじゃなくて、それよりもやっぱり日本人として何が大事かっていうのを、GSというのもそうだし、忍ぶ心というものがいかに大事か、そして愛っていうものが一番大事なんだよ、っていうのは毎回テーマにしているんですけど。毎回思ってはいるんですが、最高傑作が出来たと思うんですよ。段々とこう、バランスが取れてきているし、音源としての作品の完成度、それをライブステージに持ち込んだ時のパフォーマンスと、それが段々と焦点があってきている気はしますね。 」

―理想の形に近づいてきていると。ではライブというものに対しての傷彦さんの考えをうかがいたいんですが、昨年とかも年間で100本以上のライブをされてますよね。

傷彦:「120本ぐらいですね。だから3日に1回はステージに立って失神している(注、傷彦はライブ中、感極まって失神する)、と。」

―年間で120回も失神しているのは世界広しと言えど・・・

傷彦:「僕ぐらいでしょうね(笑)。ギネス申請ですねこれは。」

―それでいて、一つも手を抜かず、100パーセントのステージをみせ続けるバイタリティはもの凄いと思うんですが。

傷彦:「僕達の愛っていうのはライブで一番伝わると思っているんですね。音源をつくるときはラブレターを書くような気持ちで作っていて、それを貴方の所に届けて、貴方はそのラブレターを読んで、そして、ライブ会場はデートの待ち合わせ場所─僕達はライブ会場を『愛の最前線』と呼んでいるんですが─その愛の最前線で、僕達は待っているよ、というね。シェークスピアが言うように『愛とは目から入る』。だからライブ会場で目と目を合わせて、愛を交換したいんですよ。 」

―そして愛の最前線におけるパフォーマンスもバラエティ豊かですが、こういったものも自然と出来上がっていくものなんでしょうか?

傷彦:「そうだな、まず誤解のないように言っておくと、失神っていうのはパフォーマンスではないんですよ。あれはもう僕自身の愛のボルテージが高まりすぎて、真っ白になって倒れている、と。まあそれが毎回同じタイミングであっても、それは本気である、と。他の、例えば振り付けとかの演出に関してはライブの中で出来上がっていく気がしますね。グルーピー達との交流の中で、こっちの動きのほうがいい、とか、こっちの動きのがみんなが一つになって愛が生まれやすい、という風に育っていく気がしますね。 」

―愛の共通言語ですね。それではザ・キャプテンズの船旅の終着点というのを教えて欲しいんですが。野望といいますか。

傷彦:「いつも言ってるのは武道館ライブをやりたいな、とは思っていて、というのも、あの日の丸の国旗の下で日本で最初に生まれたロックンロールを受け継いでいる僕達が演奏するっていうのは凄く感動的だと思うんですよね。まあ・・・僕武道館に行ったことはないんですけど(笑)、その時に初めて行きたいなあ、と思っているんですけど。まあ、具体的な野望はそれなんですが常に、より、愛し、愛されるバンドになる、それが一番の目標ですね。 」

―アメリカツアーの事についてもうかがってもよいでしょうか?

傷彦:「きっかけは僕らの友達のバンドがよくアメリカにいっていて、彼らがザ・キャプテンズが面白いよ、と現地のDJの人に言ってくれて。そうしたらその人が興味を持ってコンタクトを取ってきてくれまして。そこからアメリカでリリースしよう、という話になって、ツアーも組んでくれて、という感じで結構とんとん拍子で話が進んでいったんですよ。アメリカでリリースするのはこれまでのベスト版のようなものになります。 」

―英語が苦手、という噂も小耳にはさんだんですが(笑)

傷彦:「ああ、もうからっきしですね(笑)。MCもある程度は英語になるとは思うんですね。でも言葉とは関係なく、愛とロックンロールっていうのは伝わると思うんですよ。 」

―楽しみですね。そして帰ってきてからのツアーのなかで、10/11のell.FITSALLでのライブもあるわけですが、名古屋のグルーピー達に一言メッセージをいただけますでしょうか?

傷彦:「わかりました。『失神するほど、愛し、愛されたい。それが僕達ザ・キャプテンズの願い。名古屋ell.FITSALLでお会いしましょう!最後のグループサウンズ、ザ・キャプテンズのリーダー、傷彦でした。愛ゆえに・・・』 」

ああぁぁぁぁ、傷彦さま。。。お話声を聞いているだけでも私は失神してしまいそうですわぁ。
ほら、貴方、わかったかしら???ここで『ザ・キャプテンズ』に出会えたのは最高の幸運よ!10月のライブまでに今までザ・キャプテンズからいただいたラブレター(CD)全てを読んで、『愛』につして勉強しておきなさい!!


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