おかえりなさい。堂島孝平様

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1977年、名古屋は西大須という街でELLは産声をあげた。それから30年、想像を絶する長さである。西大須の片隅でうかうか生きながらえてきたからこそ出逢えた貴重な人々を今年は沢山迎え入れ30周年を大いに祝っていただこうと思う。早速2月に堂島孝平くんに3日間という贅沢な時間をいただいた。ありがたき幸せ。このありがたくも贅沢な72時間を更に幸せな時間にする音楽とライヴの話を堂島君に伺った。

―堂島君の2006年はいかがでしたか?

堂島:『2006年はちょっとお休みももらいましたが、もう、すごい充実してた1年だったと思いますね。僕みたいな、ソロでポップミュージックをやってる人間は、引き出しを多く持って、ノンジャンルに自由自在に取り入れて、自分なりのひとつの形にしていくっていうのが醍醐味でもあると思うんですよね。昨年1年はそういう喜びも改めて知れました。ただ、これからはよりシンプルに、これぞ俺だなっていう音楽をもっと解り易く作っていきたいという気にもなってきました、最近。色んな音楽をベースに自分の音楽が成り立っているのは変わらないんだけれども、その中でも、これぞ堂島という曲を改めて書くということに挑戦したいと思ってますね。今年は多分、そういう気持ちがすごく強いと思います。』

『でも、いろんなことに挑戦できるのも、ライヴにおいて、ひとつの自分のカタチを見つけたから。ELLでも、ずっとやらせてもらっているんですが。ここ5年ぐらいは、ライヴをやることで自分の軸というものが、どんどん太くなっていった。自分の音楽軸がブレないことで、また改めて新しく制作できたり、チャレンジできたり、という感じはありました。ホントに。僕は95年にデビューして、最初の5年間くらいは、自分の音楽を高レベルにもって行きたいという思いがすごくあって、曲作りとかレコーディングすることにかなり重きを置いていたんですよ。ライヴに関しては、そんなスタンスにありがちな、アルバム出たらワンツアーやります、ぐらいなパターン・・・。今思うと、作品の良し悪しとは関係なく、CD売れなかったら音楽のやりようがないねってやり方しちゃってたかなって、ちょっと思うんですね。作品は良いに越したことはないんですが、ライヴがあってこそ、音楽をやり続けられるっていう。そんな感覚で、自分や自分の音楽のことを鍛えてったり、体力つけてったのがこの5年間だったんですよね。』

―成長期(笑)

堂島:『元々、音楽をクオリティ高く作るのは好きだったけど、今はライヴのパフォーマンスとしてもいいものを作りたいと思ってます。パフォーマーとしての意識もこの5年間で随分変わったなって思います。当たり前なんだけども、日に日に体を張るようになったというか、自分がステージ上でその瞬間瞬間を引っ張ってこそ、より自分の音楽になっていく。
僕はタフな人間じゃないと出来ないライヴをやってると思うんですよ。いろんな人を隅々まで見ながら、一人一人の気持ちを察しながら、気持ちを受け止めて、更に返していくのがサービス精神だと言ってもらえるんですが、そういうライヴっていうのは、人としてタフじゃないと絶対出来ないと思ってるんで。そういうライヴであり続けたいなって思いますけどね。』

―素晴らしい・・・・

堂島:『いい曲作るにはライヴが要るし、いいライヴをするにはいい曲が要るし、その相互関係っていうのがデビューした頃の自分に比べて、くっきり見えるようになりましたね。』

―素敵だねぇ。曲ってライヴでお客さんに愛してもらって育つもんだよね。

堂島:『曲ってね、CDに先になってて、ライヴをやって行くと、ああレコーディングし直したいなっていう育ち方をする曲もあるし、逆に新曲という形でライヴでワンツアーくらいやってて、最終的にレコーディングしてすごい良いものになるっていうパターンもあるし。自分から発して誰かの中を通ったり、いろんな人のリアクションがあって、初めてその曲がぐっと押し上げられる瞬間(とき)ってあるんだなって思いますよ。』

―そんな瞬間がまたリピートするんですが。。。

堂島:『そうですよね。ELL30周年ということなんで、自分の人生と同じだけと思うと・・・・、僕2月9,10,11日、その時まだ30なんで。2月後半で31になるんです。いろんな人がELLに愛着持ってるのは、東京なんかで友達のミュージシャンと話ししてても分かるんですけど、僕もそのうちのひとりとして3日間続けて出してもらえるなんて光栄です。全部の日を見た方にもそれぞれの良さがあったと言わせたいですし、1日1日どこか1日しか見られないという方もきっといるだろうし、そういう人達にも度肝を抜くようなライヴがしたいですね。曲とか最近も作っているんですけど、曲を作っているその最中でも、こんなライヴやったら面白いんじゃないかって思いますし、多分出てきたアイディアは全部やると思うんで、その時点でのやり残しはきっとないですよ。多分(笑)。メニューとかね、いろんなことをやっぱり折角なんで考えてやらせてもらおうと思ってます。自分でも楽しみにしてます、2月は!!そうですね、頑張ります(笑)』

音楽に携る者として常に上昇志向を持つことは当たり前のことなんだろうけれど、実践するとなると難しいことを、きっと実現してゆくのであろう信じられる言葉としてさらりさらりと話して行く、素晴らしい人だね、あなたは。こんな堂島くんが3日間ELLを占拠、お馴染みのキンモク、初顔合わせのステファブ、ミドリカワくん、ズボンドズボン、名古屋初登場のユニゾンスクエアガーデンらと共にライヴを展開する。どんな3日間になるかはお楽しみだが、どこを切り取っても堂島君であることは間違いない。サービス満点、楽曲満点、心も満点に違いない。大須2丁目で繰り広げられる奇跡、見ないと損するよ。

インフォメーション
 

2月9日(日)10日(土)11日(日)@ElectricLadyLand
E.L.L 30th Anniversary
【2/9】キンモクセイ/Stereo Fabrication of Youth open18:00 start18:30
【2/10】ズボンドズボン OA:UNISON SQUARE GARDEN open17:00 start17:30
【2/11】ミドリカワ書房 OA:UNISON SQUARE GARDEN open17:00 start17:30

前売\3300(without drink)
3日間通し券\9000
Ticket Now on sale!!

 

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