寺岡呼人 「じっくりバンドサウンドを堪能したいな」

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2006年11月22日、寺岡呼人のニューアルバム『LIVES』(ライブス)がリリースされた。本人が「チョイワルオヤジだ!」というジャケットにまず目がいく。そしてサウンドもバンドスタイルで一本芯がとおっている。来年の1月20日にはell.FITSALLでのワンマンライブも決まっているとなれば、これは本人にその真相を聞くしかないってことで、相変わらずプロデュース業、自身企画のイベント等で多忙のなか時間をいただいて突撃インタビューを試みた。

―まずはニューアルバム『LIVES』についてお聞きしたいんですが、ジャケットの感じとか、とてもシックな雰囲気というか、映画スターのような雰囲気ですが、これはどういったイメージからでしょうか?

寺岡呼人(以下、寺岡):80年代のAORとかで、どっちかっていうとロックっていうよりポップスのイメージなんですけど、その中にちょっとロックな匂いがするような感じをイメージしてますね。例えばロキシーミュージックとかデヴィットボウイみたいな、スーツ着てもなんかロックな匂いのする、グラムロック的なものとAORの融合というか。

―なるほど、前作『BUTTERFLY』の時はサウンド的にも割と実験的な感じで作られてたと思うんですけど、今回はどういうモードで作られたんでしょうか?

寺岡:前作までは、弾き語りをずーっと毎年やるようになって、その弾き語りの延長をバンドサウンドにしてみた、っていうところもちょっとあるんですよね、イメージとしては。今回はそういうのを振り切ったところで、明確にバンドっぽい音っていうのをやってみたかったという感じではあります。

―呼人さんの曲って歌詞がとても興味深い作品が多いんですが、歌詞が先にあるんでしょうか?

寺岡:詞が先ですね。全部は出来てなくても、テーマとかイメージがもうあって、そこから曲を作り始めるっていう感じですね。

―だから曲ごとの世界観がハッキリと独立してるんですね。今回のアルバムを聴かせていただいた時に、まずサウンド的に統一感があって、一曲一曲歌詞の世界が凄く多種多様だな、って思ったんですよ。呼人さんの歌詞って底抜けに明るい感じではないですよね?

寺岡:そうですね、なんかひっかかりがあるっていうか・・・テーマとしては40(歳)前にどういうロックが出来るのか、どういうポップスが歌えるのかっていう部分への挑戦っていうか。10代の頃だったら「学校が嫌だ」とか「社会が嫌だ」とか、それだけでロックになったんですけど、40代に近づいた時に、それとはまた違うロック精神とか、ラブソングであったりとかをどういう感じで歌えるのかな、っていう自分の中でのトライみたいなものがあって。結果的にいい形になったんじゃないかなって思ってるんですけど。

―ワンマンライブツアーが1月にあるわけですが、既にどんなライブにしよう、とかってイメージはありますか?

寺岡:とにかく久々のバンドなので、じっくりバンドサウンドっていうのを堪能したいなっていうか、バンドの楽しさをもう一度楽しみたいという所がありますね。音を出してみないとどうなるかわからないですけど。

―バンド、楽しいですよね(笑)。ではオオスプレスを読んでいる方に1月のライブに向けて一言いただけますでしょうか?

寺岡:そうですね、非常にアルバム自体もバンド感を意識したサウンドになっているので、アルバムを聴いて、是非ライブの方にも遊びに来てください。

―ありがとうございました、楽しみに待っております。

うーんなるほど、とにかく色んな顔というかモードであったりアイデアをもっている方なので、「次はどんなことをやってくれるんだろうか」とか「これはどういう意図があるんだろう」と考えてしまったりするけど、今回は色々勘ぐったりせずに、ただ純粋に『LIVES』というCDを聴いて、ライブを観て、楽しむ。それでいいんじゃないかって思えてきた。そこには純粋にバンドを楽しんでいる寺岡呼人の姿が見れるはず。

インフォメーション
 

1月20日(土)@ell.FITSALL
YOHITO TERAOKA TOUR 2007 ”LIVES”

open17:30 start18:00
前売\4725(without drink)
Ticket Now on Sale!!

 

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