Dolphin Peace 言葉の温度はセンチメンタルでガンガン!?

写真

将来がちょっと楽しみなバンドがある。2005年8月、ストリートファイターズ主催の名古屋エリアイベントで優勝し、12月には2ndアルバム『センチメンタルGANGAN!!』をリリースしたDolphin Peaceだ。Vo.KIMIE、Gt.HYOGO、Ba.MASASHI 、Dr.YUJI 。そんな四人がギターポップなメロディーにセンチメンタルな歌詞を乗せ、2006年2月22日、フィッツオールでワンマンを行う。久しぶりのワンマン、ということで、Vo.KIMIEに話を聞いてみた。


―センチメンタルGANGAN!!ってタイトルはどうやって決まったんですか?

KIMIE:タイトルは、、、ストリートファイターズ主催の名古屋エリアイベントで優勝した日の夜に疲労困憊の中「タイトル、どうする?」となりまして、ベースのマサシが「なんかセンチメンタルって言葉入れたいっすよね」という一言が始まりでした。で、「歌詞もセンチメンタルな感じも多いし、いいんじゃない。でもセンチメンタルってだけなのも面白くないよなぁー」ってまたみんなが唸りだした時、ヒョウゴ君が「俺ガンガンがいい!」って。(笑)その時に「もうガンガン!をくっつけたらいいじゃん!」とヒョウゴ君がジャケットイメージ図をノリノリで書き出したんです。「センチメンタルGANGAN!!ガンガンは英語で」って。それがあまりに直球過ぎて皆大爆笑だったんですよ。疲れていたせいか、ずっと爆笑しまくり。『皆が「センチメンタルGANGAN!!下さいっ!」ってCDショップの店員さんに言ったら面白くねぇ??わはははは!!』それが、おもしろかったから決定しました。

―そんなセンチメンタルGANGAN!!ですが、どんな感じのCDになってますか?

KIMIE:う〜ん、前作(『音波』)はうちらにとって"はじめまして"的な1枚目だったんですね。結成して1年で作ったアルバムだったんですけど、とにかくもう「グアーっていうのを伝えたい!」っていうのが『音波』だったんですよ。それから、年月を経て今どういうのがいいんだろうってなった時に、"はじめまして"じゃないし、『音波』と一緒じゃダメだよねってなって。イメージ的に次の展開に行けるような、なんか打ち破るような感じの1枚にしたいなと。出来上がりは、Dolphin Peaceのキャッチコピーでもあるガッツン=GANGAN!!と、KIMIEの歌詞=センチメンタルが全開で、切ないけど元気な曲があったりとか、例えるなら泣きながらめっちゃガッツある走りをする女の子が12曲中を駆け抜ける!っていう感じです。(笑)ちなみにその中の『Advance』という曲は、私のテーマソングです。(笑)

―あ、ゲットアキックの。そうそう、CDをパソコンに入れたら、PVがいきなり流れ始めて…

KIMIE:あれ、ウィルスです(笑)

―おっ、なんと(笑)パソコン起動する度に流れて

KIMIE:そうそうそう!流す流さないの選択権を与えませんからね。(笑)右クリックも禁止でお願いします。

―と、止められない(笑)で、テーマソングについてですが、、、

KIMIE:えっと『Advance』という言葉は前進という意味があってですね。勝負時には必ず聞いちゃいます。(笑)また、それをすごく強く感じて今回のイベントに望みたいなって。

―ありますよね、こういう気持ちの時はこの曲を聞くみたいな。自分にとってのそういう曲は歌詞が好きなことが多いんですが。

KIMIE:詞はすごいこだわってます。だから上手に歌える人になるよりかは、ピッチが下手でも(笑)、ちょっとリズムが変でも、その言葉がほんとにこいつが言ってるよ!みたいな、何ていうんだろう…それを勝手に温度のある言葉って自分は思ってるんだけど、そういうのを目指してます。歌も大事なんだけど、曲も大事なんだけど、やっぱりライブは、同じ言葉を言っててもその時々の気持ちで息遣いとか温度が変わるんですよ。悲しい1曲があったとして、今日はガンガンに悲しいど真ん中にいて「凄く悲しいんだ!」って激しく表現してても、次の日は同じ曲なのにすごく冷めた目線で見てて「なんで悲しいんだろうね。」っていう"静かな表現"だったりとか。そういうのを、すごく大事にしたいなって思ってます。

―なんか、いいですね。言葉の熱みたいなものがお客さんに伝わってるせいか、ドルフィンって最近調子がいいですよね?

KIMIE:そうなんですか?(笑)昔から他のバンドさんを見てても思ってはいたんですけど、ヴォーカルが変わるとバンドが変わるな、と。私の中にもモチベーションの波とか悩みとかあるんですけど、それが最近ガッと上に向いてるんで、バンドにも出てたらうれしいかな。でも、メンバーも大分変わったと思うんですよ。最初のころに比べて、助け合う精神みたいな(笑)お互いがみんなで補っていこうみたいなのが出てきた。「何でやってないんだ」とか「何でできないんだ」とか、って責めるんじゃなくて。じゃあ、「どうやったらできるようになるのか」っていう。例えば、ボーカルがあまり良くないと誰かに言われたとするじゃないですか。その時に「同じぐらい俺も腹が立つというか悔しい」という気持ちを持ってくれたり、「お前のせいだ」ってなるんじゃなくて、じゃあどうしたらもっと良くなるかをみんなで考えようみたいな。そんなような感じで皆が捕らえるようになってるっていうのがあると思います。

―最後に、読者のみなさんに言いたいことがあれば。

KIMIE:何だろ、とりあえず、来いよ!!って感じだね(笑)もう、来いよって。言いたいことはそれだね。来れば何かがあるのは確かだと思う。良くも悪くも、何かの影響力というか、きっかけを作りたいとは思ってるから。例えば、ライブに来て元気になったよ!ってのでも嬉しいし、逆に最近忘れかけてた、こう…思い出さなきゃいけないような自分を捕らえないといけない時ってあるじゃないですか。なんか「最近オレ流されてるよぉ」みたいな感じの。それさえも忘れそうな時とかもあるけど。(笑)ふとした瞬間に「そういえば自分は何がしたかったんだろう」とか、そういうのを考えるきっかけになったりとか、または単純に「あ、ちょっと自分も負けられねぇな」とか。どんな形でもいいから、何かが行き交ってお互いに触発しあえたら、、、凄い嬉しいかも。

―言葉では表せない感じ?

KIMIE:そうですね、だから「まあ来たらいいじゃん!」ってことですよ(笑)

インタビューを終え、あらためて『センチメンタルGANGAN!!』を聞いてみたら、ある曲の歌詞が心に引っかかった。
「全速力で駆け出した君の 背中追いかけて ほどけた靴紐さえも そのままに走ってたんだよ」
『Advance』。ジャケットの意味もわかった。前進し、進化するドルフィンピース。誰にも止めることのできない、青空をつきぬける疾走感。そんなことを想像した。
荒削りかもしれない。完成されていないかもしれない。でも、芯の部分にあるのはきっと強い思い。ライブでしか味わえない“温度のある言葉”を確かめに…来たらいいじゃん!

インフォメーション
 

〜Dolphin Peace「センチメンタルGANGAN!!」ツアーFINAL〜センチメンタルONE-MAN!!LIVE
open19:00 start19:30
前売\2000 当日\2500(without drink)
Ticket Now on Sale!!

 

copyright