いよいよ4年ぶりのフルアルバム「ロロサエ モナムール」を7月20日にリリースしたSOUL FLOWER UNION。当然オオスプレスも激プッシュというわけで、ボーカル&ギターの中川敬さんにインタビューしてきました!!興味深いお話が盛りだくさんですぞ。 ―先程ニューアルバムを聴かせて貰ったんですけど、凄く歌モノというか、いつも以上に良い歌が詰まっていますね。 中川:ねぇ(笑) ―どうですか??その辺御自身では?? 中川:うん。自分では今回こうしようとかってのはなくて、後ヅケでは毎回コンセプトアルバムみたいに語ってるけど、ライブで練られた曲を録ってるっていうことやねんね。このアルバムのために作った曲は10曲目のブルース・ナンバーだけで、後はこの4年間にライブでやってきた曲やから。 ―いつも通りの感じであると。 中川:ソウル・フラワー史上最高傑作やと思うよ。凄い満足してる。全体として見て欲しいっていっつも思ってて…。全体としては確かに何かを言うてるなぁとは思うんや、ソウル・フラワーって。言葉尻でメッセージしたい事なんて何もないねん。自分らの感じや中川の感じがこのアルバムは凄いうまい事出てるなぁと思って。例えば、「一人一人が主役である」とか、「もうカリスマはいらない」とか、小泉はいらない、石原もいらないし、ビン・ラディンもいらない、毛沢東もいらなけりゃ、金正日もいらない(笑)。そういうようなもろもろをこのアルバムはうまく言えてるなぁと。 ―人間ボチボチってよく言ってますよね。 中川:うん。人間ボチボチ。みんな猿の末裔(笑) ―4年ぶりとはいえ、一昨年にはコンセプトアルバムを、去年は11曲入りという凄まじいボリュームのマキシシングルを出されているわけですが?? 中川:そうやね。特に俺の場合は9.11以降というか、言いたい事がたくさんあるというか、えも言われぬものに突き動かされてるような衝動があって、ブッシュや石原や小泉がどんどんリリースするんであれば、俺もどんどんリリースしなあかんなーと(笑) ―(笑) 中川:それとねー、以前は大作指向やったというか、俺完璧主義なところがあるから、しっかりやっちゃうのね。で、やり過ぎちゃう??っていう。もっと新聞というか、機関紙みたいな感じでレコードをボンボン出すのもありちゃうかなぁっていうモードに入っててんね、ここ2、3年。ほとんど全部がアルバムと言ってもいいもんばっかりやからね。 ―一曲の長さとかもだんだんコンパクトになってきている気がするんですが?? 中川:体力なくなってきたからね(笑) ―ははは。ライブとかで観る限り全然元気ですって!!前身のバンドNEWEST MODELから含めるともう20年くらい‥ 中川:そうやね、ニューエスト結成が85年やから。 ―未だ音楽に向かわせるモノって何なんでしょう?? 中川:うーん。結局これしかできないっていうのがあるねんけどね。でも一つ取り柄があってよかったと思ってるよ。何もないよりは(笑) ―だって全然枯れてないし、現役感バリバリじゃないっすか?? 中川:何やろね。もう何かねー根拠のない自信が常にあるねんね、18歳くらいの時からずっと。今となっては世の中のこともわかってきて、ちょっと大人になってきたんやけどね(笑)そうゆうのは常にあるよね。自分がやるんであれば、絶対最高なモノが出来るはずやと。 ―ソウル・フラワーってライブが凄く良いじゃないっすか??凄く良いライブアルバムも出てるし‥。中川さんにとってライブって何ですか?? 中川:何なんやろなって思う時もあるよ??ふと我に返って。ステージの上で照明浴びてギャアーとか言うてるこの職業は何やねん??と(笑) ―(一同爆笑) 中川:何で夏やのにもっと暑くなる事をしてるのかなとか(笑)。ただまぁモノノケ・サミット(ソウル・フラワー・ユニオンの別働隊。阪神淡路大震災の時、被災地を元気づけるために生まれた。日本民謡チンドンビートが特徴。)みたいな活動も平行してやってて、歌う機会が非常に多い。で、やっぱり何か‥。馬鹿みたいな話やけど‥、楽しいよね。 ―常に何かしらやってますもんね。 中川:簡単に言うと皆がやっぱりねー、いい顔をしているのが見たいねん。その日に集まって皆で過ごすやん、お客さんとかスタッフとかメンバーとか。皆がええ顔してる‥そうゆう感じが見たいからやってるんちゃうかな。 ―ソウル・フラワーって世界中のあらゆる音楽の要素を取り入れてるじゃないですか??それって日本の音楽シーンでは凄く特殊な存在だと思うんですけど?? 中川:あんまりね、ニューエストとかやってた12〜3年前とかは意識的やったんよ。もっとミクスチャーなもんなはずやないかと。特にロックンロールってのは凄く風通しが良くて‥。ロックンロール自体がね、ミクスチャー音楽やから。で、そうゆうもんのはずやのにどうも西洋のイギリス、アメリカのバンドのね、コピーで皆けっこう満足しちゃう。そこにちょっとだけ個性的なものを混ぜただけで、満足しちゃう‥。それは違うやろと。でまぁ、元々ファンクもラテンもソウル・ミュージックも勿論パンクも、いろんなのを聴く人やったから、それをそのまま反映させたいなぁと思って意識的にやってたんやけど、ここ数年はもう何かこうなっちゃうねんね(笑)むしろちょっとロックっぽい曲やろかなってなったら、できないとか(笑)どうやるんやったっけとか(笑) ―(笑) 中川:まぁそれは冗談として。けっこう自然やね。たまにやるけどね、俺ミーハーなのも全然アリやと思ってるから、ちょっとキューバもん一発やろうやとか。だからニューエストの時みたいに意識的に音楽の世界旅行をしようとかは思ってない。ソウル・フラワーのルーツ・ミュージックが沢山ある感じかな。 ―ロックフェスも常連ですよね??フジロックとかジャパンフェスとか。 中川:そんな出てないよ。去年は暇やったなぁ(笑)。原爆(オナニーズ)しか呼んでくれなかった(笑)。フジは3回目。 ―いやいやそれは常連ですって。 中川:一回目のフジの時にね、プライマル・スクリームの後にやって、2〜3万人人がいて‥。どう考えてもソウル・フラワー・ユニオンの音楽とかを詳しく知ってる人達は本当に一握りやったけど、でも、最後に「海行かば山行かば踊るかばね」やった時に客がグワァーっと波を打ったのね。これでエエやん、みたいな。これがソウル・フラワーの世界かなとは思った。モノノケ・サミットなんかは特にそうなんやけど、会場を良いヴァイヴで満たしていくっていうか。 ―僕も観る度に思うんですけど、高揚感が凄いんですよ。リズムが凄まじいからダンスミュージックとも言えますよね。 中川:君は音楽のセンスが良いなぁ(笑)。俺等も言うてるからね、ダンスミュージックって。その辺のオバちゃんとかにジャンルとか聞かれたら、適当に言うてる(笑) ―9月28日にはELLでワンマンがあるという事で。どんな感じになりそうですか?? 中川:新作の曲も代表曲もいっぱいやるよ。長いんで終電に気を付けてもらって(笑)。 ―(笑) 中川:20時くらいに来ても一回のライブ分くらいは見れるよ(笑)。 新作はSOUL FLOWER UNION史上最高傑作です。 |
9月28日(水)@ElectricLadyLand |
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