九龍

photo 2003年9月号のNEW FACEで紹介させてもらってから約一年。再び九龍にインタビューした。11/29にell.FITSALLでの初ワンマンに加え、今年の冬にはニューアルバムをリリース予定の彼らはG.&Vo.カワイシンスケ、Dr.&Cho.ササキマキ、B.&Cho.フルタセイヤの3ピースバンド。思わず体がゆれてしまうノリのいいロックサウンドにせつなさの漂う歌声は、聴くひとの心をとらえて離さない。そんな九龍の作詞・作曲担当でもあるカワイシンスケ氏が語ってくれた。


―初めて九龍の曲を聴いたときに、純粋にかっこいいなって思ったんですが、曲を作るときはリスナーのことを考えてるんですか?

カワイ「曲作るときはあんまり他者に向けて発信しようっていう感じで作っているわけではないんですよ。なんとなくイメージが浮かんで、それを形にしようっていう方向に集中して、最終的にできてどうしようかみたいな。基本的には自分のなかの価値観でいい曲めざして作ってるっていう感じなんすけど」

―めざしてるいい曲とは?

カワイ「極論を言っちゃえばみんなの歌みたいな曲を書けたらいいかなって。音楽の教科書に載っちゃうような。そういうのってやっぱり名曲だと思うし。たまたま九龍はロックンロールっていうフォーマットの上にのっかっちゃってるけど、あんまり自分たちではロックバンドっていう意識がなくて。僕らはヒップホップだって、パンクだって聞いてきた。もちろん歌謡曲だって同じように聞いてきたし、ちっちゃいころはそれこそみんなの歌とか教科書の歌とか一生懸命に歌ってた世代なんですよ。その中で色々いい曲はあるわけで、それらに共通するものは何だろうっていうところを追いかけていきたいかな。クリエーターとしてはね(笑)」

―突然なんですけど、どんな想いでバンド活動をしてるのかなっていうことをお聞きしたかったんです。漠然としていて恐縮なんですが(苦笑)

カワイ「…う〜ん。そうですね、基本的に音楽がすごい好きなんで、バンドやるっていろんなやり方があるじゃないですか。いろんな衣装を着たりだとか、ふりつけやったりだとか。でもそういうんじゃなくて、俺らは俺らで好きな音楽をきちんとやろうみたいな」

―最後にワンマンに向けて、コメントをお願いします!

カワイ「僕らはたまたまこうやって今回ワンマンやらせてもらえることになったんだけど、一番最初にライブやったころからライブのスタンスっていうものは変わってなくて、見る人から見るとそっけないと思うんですよ。なんか特別お客さんと盛り上がっていこうぜみたいな感じでワーっとやるタイプのバンドではないもんで。本当に僕らなりに頑張っていい曲書いてたり、いいメロディを追ってたり、いい演奏をしようっていうのは一番最初のライブから共通して、多分このワンマンでもそのスタンスは変わらないままでやってると思いますんで、音楽好きな人は見にきて欲しいっすね!」

―好きなことをして生きたい。インタビューを終えてそんな言葉を思った。ジャンルという枠を越えて、みんなの心に届くような曲を作っていきたいと熱く語ってくれたカワイシンスケ氏から感じたのは本当に音楽が好きだということ。好きなことを一生懸命にやり続けている九龍が輝いているのは当たり前で、やっぱりそういう人はかっこいい。誰にでも聞きやすく伸びのあるサウンドに11/29ワンマンで触れてみてはどうだろうか。きっと今までに感じたことのない新しい音楽の形を発見できると思う。

インフォメーション
 

11月29日(月)@ell.FITSALL
open18:30 start19:00 前売\2000 当日\2500
Ticket Now on Sale!!

 

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