シゲオロールオーバーと言えば、ジミヘンドリックスのトリビュート(完全コピー)バンドで、今回はベテランの中野氏(G,Vo)と本多氏(B,Vo)に加え、期待の新人信哉氏(Dr)をメンバーに迎えての、2003年1月以来、実に一年半ぶりのライブだった。 どこからどう見ても外国人の中野氏、開口一番「2番ジミヘンドリックスです」とバリバリの日本語であいさつ。そのギャップに会場は一瞬にして沸きあがった。笑いと歓声に迎えられて始まったライブの一曲目はもちろん『BEGINNING』。ギターの上で踊る指にお客さんの視線は釘づけで、早くも会場はジミヘンドリックスの世界におおわれる。 三曲目にして、「しびれたぜ!」とお客さんの声援が飛ぶ。そして、短いMCをはさんで中野氏はクールに一言「紫の下着をつけてる女性にささげます」。とくれば『FOXY
LADY』。紫の光源のなか、中野氏がセクシーに歌いあげ、演奏は『HEY! JOE』『ALL ALONG THE WATCH TOWER』『LITTLE
WING』『VILLANOVA JUNCTION』『CAN YOU SEE ME』と続いた。『LITTLE WING』ではオレンジ色に染まるステージと曲調が、砂の舞う荒野に立つギタリストを、『CAN
YOU SEE ME』では独りで生きていこうとする強い姿を思い浮かべていたのは僕だけだろうか。 そして、最後の『FREEDOM』。曲のラストでマイクスタンドにギターを激しくぶつけて弦をかき鳴らす姿にお客さんは歓声をあげ、マイクがふっとび慌てるスタッフをよそに、中野氏は両手をつきだし、天を仰いで、大歓声と拍手の嵐のなか、ライブは終了した。 |
Jimi Hendrix追悼ライブ |
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