6月はイベント目白押し！しかも、猛烈なラブコールが実って実現した顔ぶれだったり、はたまた地元バンドの超個性的なバンドの競演だったりと、内容のほうも充実してます！！今回はそれぞれのイベントの首謀者でもある、After the Gold-RushのVo.Gt.Flash Backさん、D'Soul CreationのVo.チハラさん、そして紅一点untitled smells thingsからVo.Gtユウカさんを迎えてそれぞれの考えるイベント像について語っていただきました。

―既に出演バンドも決まって、準備万端という感じですが、まずはそれぞれのイベントの趣旨を。

Flash Back：歌モノのバンドを集めてわーっとやりたい、バンド数を多くせずに時間を多めにやろう、それだけなんですけど。こないだなんかの打ち上げの時に、他のバンドの人と話をしてて、『私たちはATGRに比べて歌モノだからさあー』って言われて、ちょっとカチンときて（笑）、『いや、ATGRは歌モノなんだけど』みたいな。ああ、そういうふうに見られてるんだって思って。それが事の始まりですね。

歌モノとは何ぞやって考えると、バックでいろいろやってても、やっぱり歌が中心にきてる…僕の主観なんですけど、そんなバンドを集めようかなと。

ユウカ：うちはですね、Flash Back君の話す内容を聞いてて、おお、正反対だ！と思ったんですけど(笑)、ジャンルは全然問わず、そのバンドだけが持っている匂いみたいなものを大切にしているバンド、そしてお客さんも自然と音楽が好きな人が集まってくる、そういうイベントにしたくて、イベント名も『no name』と名付けました。

一見、名古屋で活動しているバンドばかりなので普通の対バンじゃないの、と思われがちなんですが、普段のライブでは充分出し切れないバンドの個性を強く出せるようにしたいと思います。当日は自分達をこう見せたいというのを綴った冊子を100冊限定で配布しようと思っています。

チハラ：僕らのはタイトルが『NEXT SCENE』というんですけど、名古屋は来年EXPOがあったり、インディーからメジャーへ行こうとしてるバンドがすごい増えてて、なんかこう名古屋でのブームというか、今まで停滞していたものが何か出てきそうな雰囲気があるなと思うんですよ。だから、次のシーンに向けて、今回のイベントで全てが変わるって訳じゃなくて、そのキッカケとなる一石が投じられればかなと。

後輩のバンドを2つ、そしてPHONESというメジャーで活躍してるグループを呼んで、次世代に繋げれるようなイベントになればいいなと。後輩だろうが何だろうが、イベントの中で良いせめぎ合いというか、お互いに負けないという気持ちでやりたいなと。

―実際に自分達でイベントをやるというのは楽なことではないですよね？

Flash Back：イベントを特別視してる訳ではなくて、対バンライブは全部イベントだろ、という気持ちもあります。何で自分でやるのかというと、ATGRがいて、こんな共演バンドだったら自分が観てみたいと思うから･･･ブッキングをしたりメールで連絡をとりあったり、そういうのが嫌いじゃない(笑)というのもありますね。

ユウカ：うん、嫌いじゃない。

チハラ：好きではないかもしれないな…でもイベントをやることは嫌じゃないんだって。俺らがやらないかんっていう意気込み、ゼロからものを作る楽しさもあるし。

ユウカ：続けてやってるうちに、あのバンドのやってるイベントだからきっとこういう感じだよ、きっと良いバンドが出てるに違いないって言われるようにしたいですね。

―イベントを続ける、ということになるとさらに難しいんだよね。

Flash Back：バンドとして何がやりたいんだという根本的な話ですからね。

ユウカ：イベントを１回やって終わってしまうようなバンドはイベントをやることがバンドの最終地点なんでしょうね。イベントってそこが最終目的じゃなくて、その先というのも考えながらやるものだから･･･

チハラ：まずはキッカケであって、お客さんの反応を見たいなって思いますよね。今後は場所を問わずやれるようなイベントにしたいって思ってるし。ライブハウスの中だけじゃなくて、他の場所にも、お客さんがやってくるのを待ってるんじゃなくて、こっちから行く、たとえば繋がりのあるクラブとか･･･そういうイベントにしていきたいですね。

ユウカ：こうしてみるとみんな趣旨が全然違ってて、色分けというか、面白いですよね。

Flash Back：こうやってずっとやってきてるとライブはどれも大事なわけで、イベントって要はバンドじゃないですか、どこであってもいいライブ、いい曲をやっていきたいなと…イベントの話っぽくないなこれ、すいません。

―（一同笑）

D'Soul Creationもuntitled smells thingsもこの日はレコ発の予定。共演バンドにも同じ日に新録音源をリリースしてはどうかと呼びかけてるとのこと。以前よく見かけたような1つのバンドがレコ発＋他のバンドがお祝いする・・・そんな牧歌的なイベントではなく、お互いに競り合って高めあう、緊張感のあるイベントが今後はメインストリームになっていくのかも、そんなことを予感させる3人の自信ある口調でした。三者三様のカラーを持つイベントが6月のell.FITSALLに登場です！彼らの思いの丈をぜひその目と耳で感じ取ってください。