艶やかな着物を身に纏い、白塗りに一際目立つ目の黒と口紅の赤。装飾が施された学ランに同じくピエロさながら白塗りに赤や黒のラインの入ったメイク。一度目にしたら決して忘れることは出来ないであろう、彼等の名は犬神サーカス団。今大注目のバンドだ。彼等の作り出す音楽はその姿に負けず劣らずのインパクトで私たちを独特の世界に招き入れる・・・というよりは連れ去って行ってしまう。今日は6月17日にワンマンライブを控えた犬神サーカス団のヴォーカル、犬神凶子とベースの犬神情次2号がインタビューに応えてくれた。 ―メジャーデビュー以降半年でシングル2枚、ベストアルバム1枚、次はPV映像集のリリースと精力的に活動をされてますが、普段の生活で何か変化はありましたか? 凶子:バンドの活動や曲を作ること、テーマに関しては幸せなことに変えないで済んでいるんですよ、メジャーなのに。ただ、バンドを動かす上で作業を手伝って下さる人が増えて、純粋に音楽に徹することが出来るようになりましたね。 意識の上では、何かを発信する立場に居ることを改めて自覚しなきゃ、と思いました。それで例えば、自分の目にする物すべてから影響を受けたら素敵なんじゃないかと思って、色んな事を知ろうと。特に音楽に関してはどんどんジャンルを網羅してやるぞ、という勢いで今燃えています。 ―その中で今のところ「これが良かった!」という出会いはありましたか? 凶子:「ドアーズ」と「キングクリムゾン」の2つは本当に良かったですね。これがまた自分の心情に良い方に繋がったら素敵だな、と思います。 ―先程もあった犬神サーカス団初の初のベストアルバムがもうすぐ発売されますが、ここがこのアルバムの聴き所!といったお勧めポイントを教えて下さい。 情次2号:犬神サーカス団の今までの歴史の中で色んなタイプの楽曲があって、いろんな聴き方をされてる方がいらっしゃると思うので、今までのアルバムの中から全員で選曲をやりました。あまり深い言葉を使っているとラジオなんかでかけられない曲も犬神にはあるのですが、その辺りを特に考えずに割と最近のライブで好評でよくやる曲を中心に、入れたい曲をそのまま入れることが出来ました。これを聴いて貰えればライブも楽しいんじゃないか、という「入門編」的なアルバムになっています。 凶子:個人的な話になってしまうのですが、聴き所としては、私、犬神凶子が作詞をした曲が何曲か入っているのですが、その中でも古いものだと「カナリヤ」から今回アルバムの為にレコーディングした最新の「虫ケラの欲望」「堕落と絶望の少女」へと、詞の書き方も変わりましたし、視点も昔は個人的なところにスポットを当てていたものが最近ではもっと大きな世界に目を向けたり、と変わってきているのでその辺りの変遷をただ聴くだけじゃない楽しみ方で楽しんで頂けるのではないかと思います。 ―昨年の「神の犬」ツアー以来、約1年ぶりのワンマンライブとなりますが、それに向けての意気込みをお聞かせ下さい。 情次2号:昨年メジャーデビューさせて頂いて、音源作成やキャンペーン等、リリース関係の作業が多くてなかなかライブが出来ず、僕たち不完全燃焼状態でした。それを今度のライブでスッキリさせたいと思います!今、色んなメディアで取り上げて頂いて、こういう姿だけは見たことある、とかCDを聴いてどんなライブをやるんだろうって想像してライブ会場に足を運んでくれる人もきっと多いと思うんです。そういう人たちの想像を少しでも良いの更に上を行く、そんな興行にしていきたいですね。 内容的には恐らくまたお芝居がかったところや悲しませる場面、狂気じみた場面、楽しい場面あり、という風になると思います。そういう人々の持っている感情を余すところ無く掬い上げるような、それでいて見終わった後に「やっぱり見なきゃ良かった」って思うような(笑)毒か薬になるような強烈なインパクトを与えたいと思います。 凶子:「何だよ」って思って帰って貰っちゃプライドが許さない。全力で、来て下さったお客さんを全員犬神サーカス団の虜に出来るように。死ぬ気で行くから着いて来て頂戴!! ライブに向けて気合たっぷりの犬神サーカス団のお二人。毒は毒でも酔いしれるような甘美な毒で私たちを魅了してくれることを期待していて間違いは無さそう。6月17日が今から楽しみだ。 |
犬神サーカス団のワンマンライブ! |
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