キンモクセイ


―今年はキンモクセイにとって今までで一番暑い夏ではないかと思うんですが?

「そうですね、すごくいい経験というか、初めてのこともたくさんありましたし、いろんな刺激とか影響とかを受けた1年…っていうか、まだあるんですけども(笑)、すごく充実してますね。」

―新譜も発売になったし、やっぱりこの時期はライブが多いんですか?

「いや、イベントのライブとかはいくつかあるんですけど、次のシングルのレコーディングで…夏はほら、紫外線も強いので(笑)、地下へ籠もっていて、今年も僕らは真っ白だと思います。」

―確かにみなさん白いですよね…

「そう、『もやし集団』なので(苦笑)…。1人2人はアウトドアっぽい人もいるんですが、アウトドアといっても、たかが知れているというか、ちょっとこうクルマで伊豆の方に行くとか、そんなぐらいで。野外のイベントとか日に焼けるような活動をね、来年ぐらいからやりたいですね。さすがにこのままでは体が弱いなと(笑)。」

―6月にELLで招待制ライブがあって、名古屋はそれで確か…

「3回目ですね。デビュー前にですね、キンモクセイの約40分ツアーという、北は前橋、南は名古屋というツアーをやったんですが、皆で車で移動して泊まって、というのを初めてしたのが名古屋だったんですよ。初めての名古屋でのライブ、どうなるのかなあ、って思ってたんですけど、ライブが終わっても皆残ってて、他のバンドを観に来た人もみんな僕らのアンケートを書いてくれて。実際そういうことがあったのが名古屋だけだったんで、キンモクセイとしてはすごい思い入れがあるんですよ。別に話をこう、うまいこと持っていこうとしてるわけではなく(笑)、デビューしたらいつかELLの大きいほうでライブやれるようにしようって、その時も言ってたんですよ。」

―その大きいほうのELLで9月にワンマンライブですね!ライブをやる毎にお客さんが増えてきて、より良い反応が返ってくるのってどんな気分ですか?

「やっぱり最初は信じられないというか、嘘じゃないか、とか思ってたんだけど、素直にうれしいです、感謝しますね。バンド自体を楽しみながらやっていること、それに対して、観に来てくれたり、ライブ良かったよって言ってくれることへの感謝。そして良いプレッシャーももらえますね。次はもっと良いものをやろうと。
 キンモクセイ自身もずっとライブハウスで活動してきてるので、やっぱり基本なんですよね、ライブが。デビューしてからも、オリコンで何位だとか、テレビで観たりしても、実感がなかったりして、どういう心構えで次をつくっていったらいいのかって、変なプレッシャーになっちゃたりするんですけど、いろんな土地行ってライブすると、いろんな年齢の人が観に来てくれたりとか、以前に来てくれた人がまた来てくれたりとか、そういうことっていうのはすごいことだな、って実感できる。これの為に何かをすればいいんだって見えてきたりする。自分たちっていうのがどういう状態なのかっていうのが1番見えるのがライブですね。」

―キンモクセイのライブってお客さんと温かい空気が行き交うって感じですよね。曲も懐かしくて温かくて、今のバンドとしてはちょっと珍しいタイプだと思うんですけど。

「最近そういう歌謡っぽいものも増えてきたと思うんですけど、もともと単純に70年代のフォークソングとか歌謡曲とか好きで。音楽性は、もうびっくりするくらいばらばらで。」

―例えばどんな感じですか

「なんか、ジャズもいればパンクもいればポップスもいればフォークもいればって感じです。でも皆共通して、古い感じとかが好きだったりするんですよ、1番共通しているのは、良いものは良いよね、っていうところだけで音楽を考えているというか。『これは今ダサイ』とか『かっこいい』とか全然気にしてなくて、音楽的に気持ち良く感じるものがあるかないかで選ぶ人の集まりなんです。でも、皆の主張はそれぞれ強くて、それを1個にまとめるのは大変だったりするんですけど。それもけっこう面白いんで。」

―9月のワンマンはどんなライブになると思いますか?

「この前の『キャッシュレスツアー』が終わって、次のライブの時に誰も来なかったらどうしようね、って言いながら名古屋をあとにしたんですけれども(笑)。毎回その時その時の発想で1番面白いものをやろうって思ってますが、とにかく、せっかくまた皆で集まれたので、楽しくやろうということと、シンプルに、演奏をもっと良いものにしようって、燃えています。」

―では最後にファンの方へメッセージをお願いします。

「まずはいつもお世話にになってます、と。みんながライブに来てくれるということがすごく活力になっているので、ありがたいです。うちは気楽な感じで行くので、きっとみんなが変なこととかしてるとものすごく突っ込みたくなるので、9月はですね、お化粧バッチリとかですね、こうテカリを抑えたりして頂けるとうれしいな。みんなで良い日にしましょう。その日まで学校とか仕事とか大変だけどがんばりましょうね、と本当にそういう気持ちです。」

正直、キンモクセイというバンドの成長ぶりにこちらが追いついていけるのかという不安があったけれども、忙しいスケジュールの中、取材に応じてくださった白井さんの口から出てきたものは、どんなバンドマンにも共通する思いばかりで、思わずうれしくなっていましました。そりゃあ、キンモクセイのライブのお客さんはあんなに清清しい顔して出てくるわけさ!そして、インタビューの中では書ききれなかった名言を最後に。

聴いてくれる人とか、関わってくれる人全部ありきで僕らは廻っているっていうのはすごいことだな、と。いろんな人が楽しく廻れればいいなと。音楽もそういうものでいいんではないかと思いますね。

うわっ、めちゃ気持ちのいい人だーこの人たちは! 9月16日のライブもきっと皆を同じ気分にさせてくれるんだな、これが。


インフォメーション
  9月16日(月)@ElectricLadyLand
〜「音楽は素晴らしいものだ」発売記念ワンマンライブ・ツアー!〜
キンモクセイ SOLD OUT!
open 17:00 start 18:00
問:サンデーフォーク
 



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