2001 Sep NO.111 |
思いでのW14ストリート |
W14ストリートは9、10アベニューのあいだにThe
coolerという肉の卸売り市場の冷蔵庫を改造したライブハウスがありました。かつてはドラッグクイーンの売春スポットとしても知られたエリアでした。ぼくは5年前その隣のブロックに、5畳ほどの狭いスタジオ(ウナギの寝床)を借りて住んでました。 モクノアキオ |
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*1 シェルターはいわばホームレスの収容所。入り口には受け付けがあり、客人はサインしなければ入れません。トイレと台所は共同です。トイレに行くスキも鍵を忘れると盗難の危険があると忠告されました。 僕の隣の住人は夜な夜な空き缶を集めていたようでした。すれ違う住人同志も、普通のアパートのようにフレンドリーでもなく、どことなく緊張感がありました。僕のいた間にも何度か警察沙汰もありましたが、当時の僕には家賃がただなのは魅力だったのです。 |
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*2 CANは60年代にドイツで結成されたロックバンド。当時、他のロックバンドとは異なり現代音楽の見地からアプローチしているのが特色。最近のテクノ、オルタナ系にも多大な影響を与えている。2代目のシンガーは蛇毛鈴木(ドイツ在住日本人)、マグマのコバイヤ語ならぬ、ダモ語を駆使してのインプロボーカルはジョンライドンをはじめ僕にも影響を与えている。ちなみにぼくのお薦めはFuture Days. |
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*3 キャバレーライセンスを取得するのに非常にお金がかかあるようです。CBGBや大手のクラブなど商業的に成功している所以外は買う事は無理のようです。このライセンスなしでは、NYでは客を店内で踊らせる事は違法となってしまうのです。 |
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*4 閉店ライブのトリはマルコムムーニー(CAN初代ヴォーカル)とマイケルカローリ(CANギタリスト)ジェームスチャンス(コントーションズ)らのセッションでした。マルコムさんはいまはブロンクスとサンフランシスコを行ったりきたりして、絵書きをしています。知的障害があるという噂でしたが、全然そんな事はなく、とても温和な人でした。偶然にも僕のライブを見た事があり、誉めてもらえました。マイケルカローリはとってもクールにギターを弾きます。以前の蛇毛バンドの時も誰にもまねできない絶妙なカッティングでのりをつくってました。いつの時代の写真も彼は、お洒落でした。僕にとってCANはRolling Stones 以上の存在なのです。 |
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