2001 April NO.106

NEW FACE

 WHISP

 今月の新人紹介は、若さ溢れるバンド『WHISP』です。インタビューは今回初めてということで、少し緊張ぎみだったのかおとなしく落ち着きのあるように見えました。しかし、ライブで見せる彼らの姿は全くの別人でした。勢いのあるはげしいリズムとともに、心に強く響くボーカル。ときには重く、暗いメロディーにささやくような歌の中には一体どんな意味があるのでしょうか・・・。

―まず、自己紹介をお願いします。

WHISPのボーカル担当の田中真哉です。(以下 田中:)
WHISPのギター担当の青木芳行です。(以下 青木:)あと、もう一人のGt高橋、Ba熊谷、Dr松田です。 

―ツインギターで5人のバンドということなのですがメンバーとはどのように知り合ってWHISPが結成されたのですか?

青木:学校のクラブが軽音部で、その中で知り合って結成されました。

―WHISPというバンド名の意味は何ですか?

田中青木:はじめて聞かれたー(笑)

―そうですか!?WHISPの方向性とともに教えて下さい。

田中:最初は、けっこう暗くて静かな曲をやっていこうと思っていたので、ささやく(WHISP)のように人の心の中に入っていくような歌をやるつもりで、ささやくみたいな意味が込められているんですが、最近はちょっと方向性が違ってきたんです。
青木:ささやくっていう感じの曲でもないし、どちらかといえば叫ぶ感じの曲が多くなってきて・・・。
田中:そうですね。僕的にはエモがやりたかったんです。エモが熱いです。

―エモって何???

青木:エモーションのことで、感情的な歌みたいな・・・。もともと感情的な感じではあるんです。ボーカルの歌い方にしても。ほんと、感情だけっていう感じです。
田中:うん。歌詞とかも、つらいこともいっぱいあるけど、がんばれば道がひらけるみたいな前向きな曲もあれば、わかっててもできない自分に対してのどうしようもない感情を表した曲などあって、そういう気持ちをぶつける歌が多いです。

―なるほど。それはジャンル的にいうと、何になるんでしょうか?

青木:それはむずかしいですよね。どうなんでしょう・・・。自分達よりも周りがどう受け取るかですね。こっちが聞きたいです。
田中:あんまりそういうのにはこだわってなくて、いろんなのをやれたらいいなって思ってますけど・・・。

―ライブの方はいつもどのような気持ちでやっていますか?

田中青木:ライブは楽しくやってます。
青木:僕達を初めて見る人達の目も気になるんですけど、まぁ、自分達が入りきって感情をぶつける感じです。あとは、気持ち良く演奏できたらいいです。

―それでは最後になりましたが、今後の目標をきかせて下さい。

田中:まだ、自分達の曲としては、ライブでいつもやる5曲ぐらいしかないので、もっと曲を増やして、音源としてちゃんと出せたらいいと思うんですけど・・・。あと、音楽をずっとやれたらいいなと思ってます。
青木:音楽やってる時間をもっと増やしたいです。
田中:とりあえず、僕達は卒業なんで生活が変わってしまうけど、ライブもたくさんしたいのでこれからもがんばりたいと思います。

―次回3月29日にell.FITS ALLで行われるライブも期待しています。どうもありがとうございました。

 彼らの音楽を初めて聞いたとき、暗く重たいリズムが、長い間耳から離れませんでした。その歌声やメロディーは、何かせつなく、悲しい気持ちを訴えているかのように。しかし、実際彼らに会ってみると、すごく前向きでひたむきな感情が伝わってきました。優しくて、かわいい一面も見られました。そんな彼らが次回のライブでは一体どんな顔を見せてくれるのでしょうか。感情的な歌が魅力的で、まだ十九・二十歳という若さの彼らに、ますますの期待が高まります。楽しみです。

次回のライブは・・・■4/3(tue)@ell.FITSALL


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